Apple Watchから漂う大化けの予感は、あの時と似ている。

sasakitoshinao20150317
 

「興味がない」「値段が高い」「新しくない」などなど、一部では酷評をもって(!?)迎えられたApple Watchですが、ジャーナリストの佐々木俊尚さんは「アップルはさらに先を見越しているのでは」と推測します。ひもとくカギは「Mac+iPod」。そう、「タイング」というマーケティング戦略です。

Apple Watchは、その未来可能性を誰も予測できていなかった「2001年のiPod」である

『佐々木俊尚の未来地図レポート』第337号より一部抜粋

4月24日、ついにApple Watchが発売されます。この新しいウェアラブルデバイスの可能性はどうなのでしょうか。日本国内のリサーチでは、こんな結果も出ているようです。

Apple Watch「購入したい」10%に届かず―MMD研究所調べ

スマートウォッチはこれまでもサムスンやモトローラ、ソニーなど各社から販売されていたものの、しょせんはスマートフォンの通知を時計の盤面に表示してくれるというだけの機能で、まったく盛りあがってこなかったという状況です。なのでアップルがウォッチを出したからと言って、急に大盛況になるというのは難しいでしょう。

とはいえ、私はこのウェアラブルという分野の今後の可能性には非常に注目しています。そんな中で「ビジネスインサイダー」がたいへん興味深い記事を掲載していました。

The history of the iPod shows exactly why the Apple Watch will be huge despite what critics think

iPodの歴史が、Apple Watchの重要性を示しているというタイトルです。記事はこう始まります。「Apple Watchは値段は高いし、スマホができるのと同じぐらいのことしかできないし、スマホをそもそも一緒に持ち歩かないといけない。そんなものを誰が欲しがるのだろうか?という疑問が出てきている」

しかしiPodの歴史を振り返れば、そういう疑問が過渡期のものでしかないことを示しているというのですね。

iPodの音楽再生の機能はiPhoneに取り込まれてしまい、iPodの新製品も出なくなってしまい、いまは完全に見捨てられた存在ですね。アップルストアではまだNanoとShuffle、Touchは売っていますが……。

しかし歴史的に見れば、Macintoshで成功したアップルが、「Mac以後」で最初に成功した製品がiPodでした。最初の製品が発売されたのは2001年。今から14年前のことです。

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