ハラスメントへの監視が強まってきた昨今、「俺の酒が飲めないのか」と迫る上司は減ってきたとは言われていますが、飲み会でなかなかお酒を断れない人はまだ多いのではないでしょうか。人生を豊かにするため断酒をすすめる「飲まない会」の代表ヒース・レイカー氏が毎日届けるメルマガ『アルコール依存症じゃないけど「本気で」酒をやめたい!』では、意義ある人生を送るためには「過剰な協調性を捨てよ」と主張されています。
協調性が高すぎると、お金がたまらない?
世の中の誰もがあなたに「酒を飲め」と言います。「とりあえず飲め」と言います。「まあ、いいから飲め」と言います。あなたが「飲まない」と言うと、相手は露骨に機嫌が悪くなります。
でもあなたが何を言おうが・何処へ行こうが・どこの政党を支持しようが・どこの野球チームを応援しようが・誰と付き合おうが・何を食べようが・何を飲もうが・・・自由だと思いませんか? 私達は法を犯さない限り、自由を保証されているんじゃないんですか? 何を飲むかなんて、他人に指図されることでしょうか?
刑法で「成人しているのに飲酒しない者は10年以下の懲役、または1000万円以下の罰金に処す」と定められているのであれば、そりゃ、飲むしかないですよ。嫌いでも。
たまたま上司だから、たまたま先輩だから、たまたま同僚だからって、他人の自由を奪う権利があるんでしょうか?
あるわけないでしょ!日本は法治国家ですよ。立場を利用して自分が飲ませたいものを強要するというのは、相手の人格を否定しているのと同じです。「お前に飲み物を自分で決める権利は無い」と…。
さて近年の研究によると、可処分所得の少ない人(お金に余裕の無い人)は、「協調性が高すぎる」という特徴を持っているそうです。
「えぇ~、ちょっと待ってくださいヒースさん、小学校の頃から協調性がある子は良い子だって教わってきましたよ」
はい、そうでしたね。でもそれは、「どこを切っても金太郎飴」のような同じ品質に管理された人格を作り出すための全体教育です。農耕社会…産業革命…高度経済成長期までは美徳とされてきた人格です。
しかし、協調性が高すぎると無意味な誘いを断ることが出来なくなります。断るのは申し訳ない・がっかりさせたくない・波風を立てたくない…。
「だから、あなたに合わせます…。嫌いにならないでね」
協調性が高すぎて飲み会を断れないと、お金と時間がどんどん無くなって行きます。その協調性が、働いたお金の多くを便所へオシッコとして流してしまいます。将来のための勉強・趣味・家族サービス・運動・・・などに使えた時間を止めてしまいます。協調性が高過ぎる人は、可処分所得と可処分時間が無くなるのは当然だと言えますよね。
反対に全く協調性が無いのは問題です…。協調性があるにしてもバランスが重要だという話です。旅客機が飛んでいる最中なのに、「今、降ろしてくれ」みたいな協調性の無さは問題でしょう。「そんなの無理だ」と、機長やCAや乗客全員に反対されても「じゃぁいい!」と言ってパラシュートを着けて勝手にドアを開けて飛び降りちゃうくらい協調性が無いと誰も逆らえないです。ただ、そんなヤツの方が金持ってんだよね~。
上記の例は大袈裟ですが、スティーブ・ジョブズってそんな感じの人ですもの。死ぬまで自分が運転するベンツにナンバープレートを付けないでいたんですよ。何回もパトカーに停められて、よく新聞沙汰になってました。カリフォルニアではクルマを新車で購入してから半年はナンバーを付けるまで猶予があるそうです。だから半年ごとにベンツを買い替えて、ずっとナンバープレートを付けてなかったのです。結局、違法じゃないからお咎め無し。
これは彼の一つのエピソードですが、人生全般がそんな感じの人でした。でもそんな人が、あなたが今このメルマガを読んでいるスマホみたいなものを作り出すんです。スティーブ・ジョブズは、酒を一滴も飲みません。付き合いで飲んだりしません。スティーブ・ジョブズを見習えとは言いませんが、もしかしたら、あなたの人生にとって問題なのは、協調性が高すぎることかも知れませんよ。
※一部表記を修正いたしました。(2019年10月28日)
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※本記事は有料メルマガ『アルコール依存症じゃないけど『本気で』酒