他人が困っていることを聞きたい時、直接「困っていることある?」と聞いてもなかなか本音を話してくれることはありません。しかし、無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが伝授してくれる方法で質問をすると、いつの間にか聞き出せているということもあるそうです。接客にも、スタッフとの面談にも使える凄ワザですよ。
聞ける角度は多方向に
例えば店長が、スタッフが困っていることが何かを聞こうとする時に、どんな質問の仕方が考えられるでしょうか?
よくある聞き方として、「今、困っていることある?」と聞いたとしましょう。すると、一部のスタッフは、「こういうことで困ってます」と答えてくれるかもしれません。しかし、おそらく大半のスタッフは、「いや、別に困っていることはないですよ」と答えることでしょう。
皆さんが、店長にそう聞かれたとしてもそうですよね。
店を良くするために、スタッフが困っていることを解決しようと思っていても、こうして答えてもらえなければ、聞いただけで、何も問題解決ができません。ですが、「困っていること」を聞きたいと思ったら、聞き方は他にも考えられるはずです。例えば、こういう聞き方だったらどうでしょうか?
店長 「接客をしていて、嬉しい時はどんな時?」
スタッフ 「お客様と会話が盛り上がって、商品を買ってもらえた時は嬉しいです」
店長 「じゃあ逆に、接客をしていて、辛いと思う時は?」
スタッフ 「声かけをして失敗した時は辛いですね」
こうして聞かれると、少し答えやすくなると思いませんか?
そして、ここで挙がった、「声かけをして失敗した時」というのは、言い換えれば、スタッフが困っていることですよね。何が言いたいかというと、「困っていることは何?」と聞かなくても、スタッフの困っていることを引き出すことはできるということです。
何かを聞き出そう、引き出そうとして、質問をするなら、聞き出すための方法は、ひとつではありません。いろんな角度から質問をすることで、狙った答えを引き出すことは可能なのです。