米朝両首脳が合意文書に署名、トランプ氏「拉致問題について提起したが文書に含めていない」「非核化の費用は韓国と日本が負担」
12日の日本時間午前10時過ぎより、シンガポールのセントーサ島にある「カペラ・ホテル」で史上初となる米朝首脳会談が行われた。1対1の首脳会談は、10時52分に約45分ほどで終了。このあと、各国の高官を交えた拡大会談が始まり、同12時30分頃にワーキングランチに入って、食事をしながら協議を行った。
ランチ後の14時30分頃、両首脳により合意文書への署名が行われた。
トランプ大統領は「重要で包括的な文書だ。偉大な関係を築くことができた、署名ができて光栄だ」と述べた。
合意文書に書かれていた内容は以下の通り。
1 米朝関係の正常化
2 朝鮮半島の平和体制保障
3 朝鮮半島の完全非核化に向け努力する
4 朝鮮戦争における戦没米兵の遺骸送還、および捕虜となった米兵の帰還
また、トランプ大統領は金正恩委員長を近く、米ホワイトハウスに招待する意向を示した。
午後5時には米トランプ大統領による単独の会見が行われ、合意文書の内容について発表。
トランプ大統領は、今回の米朝首脳会談を「正直で生産的な会合だった」と振り返り、金委員長から「ミサイル関連の実験場を近く破壊する」と、今回の合意文書に署名した後に聞いたとした。
さらに、「金委員長の目の前に大きなチャンスが訪れた。私は彼と完全なる朝鮮半島の非核化について約束した」と語り、ただし「当面、制裁は続ける」とした。
日本の最大の関心事である拉致問題についていは、「安倍総理から聞かれていた拉致問題についても提起したが、今回の合意文書には含めていない」と、拉致問題について提起したことを明言したが、今後どのような形に話を進めるよう提言したかについては明言しなかった。
また、記者からの「北の非核化の費用は誰が払うのか?」という質問に対して、トランプ大統領は「それは韓国と日本が払うだろう。アメリカはそれを払う必要がない、それなりの代償をすでに負ってるからだ」と述べ、日本や韓国に費用の負担を促す発言も見られた。
この歴史的瞬間は、サイバーエージェントとテレビ朝日が共同出資して設立した株式会社AbemaTVが運営するインターネットテレビチャンネル「AbemaTV」が、「AbemaNewsチャンネル」で現地シンガポールからの最新映像を交え解説付きで放送した。
image by: AbemaTV