先日行われた南北朝鮮首脳会談で高らかに謳われた、朝鮮半島の非核化。この「非核化」についてトランプ陣営が、「リビア方式」を検討しているとの報道がなされました。今回の無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』では著者で国際関係ジャーナリストの北野幸伯さんが、かつてアメリカが当時のカダフィ政権に取った「リビア方式」について解説するとともに、同方式が日本に与える影響等を紹介。さらに読者から寄せられた在沖米軍の気になる動きについても記しています。
米、北朝鮮の非核化は【リビア方式で】の真意は???
南北首脳会談が終わり、いよいよ今度は米中首脳会談ですね。どうなるのでしょうか?
金正恩の意図は、前号「金正恩の狙い通り。北の大勝利に終わった南北会談の驚くべき作戦」で解説しました。少し引用してみましょう。
さて「板門店宣言」には何が書かれていたのでしょうか? ポイントは、「平和な時代が開かれた」と宣言されている。それに伴い、南北の人的、経済的交流が活性化し、結果として「経済制裁が無力化される」可能性がでてきた。
一方、世界が注目している「非核化」については「北の非核化」ではなく、「朝鮮半島の非核化」とすることで、問題を拡大させました。これはなんでしょうか? 金日成、金正日と同じ作戦だと思われます。
- 南北雪解けにより、北朝鮮は、制裁を無力化し、経済的利益を得る
- 一方、「朝鮮半島の完全非核化を目指す」とすることで、交渉を長引かせ、実質的に核兵器とICBMを保有しつづける
時は流れ、北朝鮮は、核兵器をもちつづけながら、経済的利益も得てしまう。まあ、「板門店宣言」の意味は、こういうことになります。すべて金正恩の狙いどおりに進んでいます。
これが金正恩の作戦。
一方、トランプ陣営はどうでるのでしょうか? 蓋を開けるまでわかりませんが、少し情報が出てきました。「リビア方式」でいくことが検討されているそうです。「リビア方式」ってなんですか~?????????