でもやるんだよ。あえて「負け戦」を選んだ歴史上の人物から学べ

shutterstock_345969404
 

歴史上の人物を見ていくと、みんな成功者ばかりではありません。最高の社会的地位を捨て去って、敢えて負ける道を行く者に人の心は惹きつけられます。今回の無料メルマガ『「二十代で身につけたい!」教育観と仕事術』では著者で現役教師の松尾英明さんが、歴史上の人物に関するエピソードを例に出しながら「逆風が吹くことがあっても、自分の信念をもって前向きにチャレンジしていこう」と熱く語りかけています。

負けるとわかっていても、やる

先日の鍵山教師塾での学び。この学習会は、「こうすればこうなる」系のノウハウは全く身につかない。徹底的に話し合い、考え方を身に付ける、ある意味哲学的な学習会である。

講師の執行草舟先生の話で、

負けるとわかって誰かに味方して負けた人に人は魅力を感じる

という話があり、これがすとんと腑に落ちた。

なるほど、歴史上の人物を見ていくと、成功者ばかりではない。最高の社会的地位を捨て去って、敢えて負ける道を行く者も多い。その中でも特に人気のあるのは、西郷隆盛だろう。土方歳三もそうである。若き日の高杉晋作も、その無茶に従った伊藤博文も、明治維新の志士はみんなそうである。

吉田松陰の有名な言葉、

かくすれば かくなるものと知りながら やむにやまれぬ大和魂

の精神である。損するとか失敗するとかは、志の前には二の次なのである。講師の執行先生は、これらの精神に対し「不合理を愛する」と表現している。

やはり、人の心を惹きつけるのは、そういう人物である。後生の人々の心に残るのは、不合理を愛した人達である。逆に、うまく時流に乗ってとんとんといったと伝えられる人物は、意外と不人気である(しかしながら、そういった人達の作った制度に、救われている面も否めない)。

ともすれば「こうすればうまくいく」に飛びつきたくなる。私自身、そういう方法を使うことが実際に多いし、紹介もしている。

しかしである。「スマート」はほめ言葉だが、人間というのは心の底で、泥臭い方が好きという面がある。

負けるとわかっていてもやる」。その覚悟をもって事に当たれば、こわいことは何もない。新しい職場、新しい学級。逆風が吹くことがあっても、自分の信念をもって前向きにチャレンジしていきたい。

image by: shutterstock.com

松尾英明この著者の記事一覧

『まぐまぐ大賞2014[無料部門]教育・研究』の大賞受賞メルマガ。実践例を通して、教育観を磨きながら、具体的な手法にもふれていきます。「教育を志事にする」を信条に、真に役立つ実践的な情報だけを厳選してお伝えします。教育関係者を中心に、子どもに関わる全ての方々に向けて発信します。登録・解除ともにすぐできますので、ご一読よろしくお願いいたします。

無料メルマガ好評配信中

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 「二十代で身につけたい!」教育観と仕事術 』

【著者】 松尾英明 【発行周期】 2日に1回ずつ発行します。

print
いま読まれてます

  • でもやるんだよ。あえて「負け戦」を選んだ歴史上の人物から学べ
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け