まだ食事中で、さらにクローズまで余裕があるのに閉店準備を始められてしまった…。こんな経験お有りの方、少なからずいらっしゃるかと思います。無料メルマガ『ビジネス真実践』の著者で戦略コンサルタントの中久保浩平さんもそんなおひとり。中久保さんは今回の記事中で、ついつい気が緩みがちな時間帯が「お店の印象を大きく左右する」という事実を、自身が経験したという人気店のがっかりエピソードを紹介しながら、わかりやすく解説しています。
そのお店のサービスの質がわかる時間帯
クリームコロッケやデミグラスハンバーグなどの洋食が評判で、ランチ時には近所のご婦人方たちで溢れかえる人気店があります。その人気店に閉店時間の1時間前に入店し、評判どおり、とても美味しいハンバーグシチューに非常に満足していたときのこと。お客様も私以外に、あと1組というとき、ホールスタッフの動きに異変が。なんと、モップを持ち出し食事をしているお客様の真横の床掃除をし出したのです。また次から次へ空いている座席をテーブルの上に上げはじめました。さらには、メニューを下げ外観の照明、フロア内の1部の照明を消しはじめました。そう、閉店準備を始めたのです。「おいおい、まだ閉店まで1時間近くはあるやろ。っていうか、注文時の満面の笑みでの『どうぞごゆっくり』はなんやってん!」と内心でツッコミつつ、さっさと食事を済ませ店をあとにしました。とても気分が悪かったです。
閉店時間が迫り、「今日はもうお客様はお越しにならないだろう」ということで閉店準備をするのは勝手です。ですが、1組、1人でもまだその時間にお客様が滞在しているのであれば、閉店準備は少なくともそのお客様の見えないところだけをすべきです。それを堂々とお客様の見えるところでやってしまうのはプロ意識がないどころかサービス精神が全くないということです。つまり「どうぞごゆっくり」という声がけは上辺だけの言葉と成り下がり、サービスの質が疑われても仕方がありません。