私がもっとも恐れること
2012年12月に安倍氏が総理に返り咲いたとき、日本は大変な状態でした。小鳩政権のせいで、日米関係はボロボロになっていた。メドヴェージェフが北方領土を訪問し、日ロ関係はボロボロになっていた。李が「韓国にきたければ日王は謝罪せよ!」と言ったので、日韓関係は最悪だった。「尖閣国有化」で日中関係は戦後最悪になっていた。
安倍総理は、民主党政権がメチャクチャにした外国との関係を忍耐強く改善させてきました。2015年4月、「希望の同盟演説」で日米関係は、劇的に改善された。2015年12月、「慰安婦合意」で日韓関係はよくなった(やっぱり裏切られましたが…)。2016年12月、プーチン訪日で、日ロ関係は大きく改善された。こうして安倍総理は、4年間かけて外国との関係を修復してきた。そして、同時に「反日統一共同戦線戦略」を「無力化」させたのです。
私が恐れているのは何か? 安倍総理が、「日本の真の国益」(=反日統一共同戦線を無力化すること)のために訪韓した。その真意を国民が理解できず、「弱腰安倍を追放せよ!」などと世論が盛り上がり、支持率が急落、そして退陣に追いこまれる。こういう事態になるのを恐れます。
今回の話、きっと感情的には「理解したくない」ことでしょう。私だって、こんなこと書きたくないのです。しかし、「習近平の罠」を知りながら、それを書かずにいることはできません。皆さん、安倍総理の訪韓を非難する大合唱が起こるかもしれません。ですが、せめて中国の戦略を知り尽くしているRPE読者の皆さまは、総理の決断を支持していただきたいと思います。
image by: 首相官邸