一部では、先日の衆院選総選挙で自民圧勝を許した「戦犯」とも言われる前原誠司前民進党代表。ジャーナリストの高野孟さんは自身のメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』で、小池ブームにあやからんがために党首自らが民進党を「粉砕」した責任は重いとして政界から去るべきとする一方、前原氏に改憲派から何らかのミッションが与えられていた可能性を指摘、さらに無党派層の新たな受け皿となった立憲民主党を軸にした野党の再構築を進めるべしという持論を展開しています。
立憲民主党を軸にした野党共闘の再構築へ──破壊工作者=前原誠司氏には引責辞職を勧める
前原誠司=前民進党代表が、敗軍の将は兵を語らずという『史記』以来の戒めに反して、あちこちで「民進党のままで選挙を戦ったらもっと酷いことになっていた。希望との合流という判断は正しかったと今でも思っている」という趣旨のことを語っているのが、不快極まりない。
確かに、民進党のままで選挙に臨めば大幅に議席を減らしたかもしれないが、それは他ならぬ前原氏自身に代表として何の知恵も方策もなかったためで、そこから党再生への苦難の道のりを先頭に立って率いていく見通しも覚悟も持ち合わせていない自らの体たらくを覆い隠すために、小池ブームにあやかろうという、浅はかとしか言いようのない道を選んだのだろう。
それが成功したのであれば、まだ何ほどか自慢すべきこともあったかもしれないが、実際に起きたことは、ともかくも野党第一党を張っていた民進党が破砕されて4分解したという、議席が減るなどということとは比較にならない「もっと酷いこと」が起きた。党首が自ら爆弾を抱えて自分の党に自爆テロを仕掛けるという、この前代未聞の愚行に弁解の余地などあるはずがなく、前原氏は党員、支持者、選挙民にお詫びをして潔く政界から去るべきである。