最近、ますます切れ味を増しているような気がする、メルマガ『高城未来研究所「Future Report」』のQ&Aコーナー。最新号では、最近流行の「地方活性」の仕事に携わりたいと考えている夢いっぱいの読者に、日本の地方にはびこる「ヤンキー的社会システム」という現実を叩き込んでいます。
地方の閉鎖的な社会にストレスを感じ……
Question
1年半ほど前から、日本の地方活性を専門に行う社員10名程の会社で、地方に移住し働いていました。ですが、仕事がうまくいかなかったり、地方の閉鎖的な社会にストレスを感じ、メンタル面でのバランスが崩れてしまい、今年の5月から今日まで4ヶ月ほど休職し、病院に通っています。
大分体調も戻ってきたので、復職を考えているのですが、同じ会社に戻り、同じような働き方をし、再び体調を崩してしまうのが不安です。
ありがたいことに上司はとても理解のある方で、東京勤務で、例えばインバウンドプロジェクトで地方活性に関わったりすることは出来る等アドバイスをくださるのですが、地方に入り込まないと見えてこない情報もあることを僕は痛感しているので、これからどのようにすべきかとても迷っています。
ちなみに将来的には世界中を飛び回る仕事がしたいと考え、海外旅行をしたり、毎日英語の勉強に励んでいるところです。
高城さんであれば今の僕の状況だったら、どのように考え、決断なさりますでしょうか。
高城剛さんの回答
もし、ご質問者が「ヤンキー」もしくは「ヤンキー気質を理解し精通」しているならば、地方に入りこみ、地方活性することは可能です。
なぜなら、日本の地方のほとんどは「ヤンキー的社会システム」で動いており、まずローカルキングたち(土建関係中心)に「挨拶」に出向いて軍門に下り、そこで「骨をうずめる」ようなヤンキー宣言がなければ、その御仁は心を開かない上に、邪魔されるからです。
しかし、ご質問者が「ヤンキー」もしくは「ヤンキー気質を理解し精通」していないなら、日本の地方に入りこみ、地方活性することはキャリア官僚ではない限り、かなり困難でしょう。さて、ご質問者はどちらでしょうか?
この問題は、理想と「ヤンキー的社会システム」のギャップによって起きているように思います。
ヤンキーは絶対的な縦型社会ですから、その土地の年長者や中央政府からの偉い人の話は聞きますが、その他のよそ者は、オラオラと帰させるか、事実上無視されます。
もし、ヤンキーになれそうにないのでしたら、違う道を進みましょう。
ほとんどの日本の地方は当面「ヤンキー的社会システム」を脱せず、自滅に向かいますよ。
image by:Perati Komson / Shutterstock.com