10月2日付で東京地裁に破産申請したステーキ店「KENNEDY(ケネディ)」を展開しているステークス。無料メルマガ『店舗経営者の繁盛店講座|小売業・飲食店・サービス業』の著者・佐藤昌司さんは、リーズナブルな価格でステーキやハンバーグを提供することで親しまれていた同店が追い込まれた背景には、最近話題の「いきなり! ステーキ」の存在が大きかったとの見方を示しています。いったい何が両店の明暗を分けたのでしょうか?
ステーキ店「ケネディ」運営会社が「いきなり!ステーキ」に駆逐され破産申請
帝国データバンクによると、都内を中心にステーキ店「KENNEDY(ケネディ)」を展開するステークスは10月1日をもって全店舗の営業を停止し、2日に東京地裁に破産を申請しました。負債は約13億8,000万円になるといいます。
「ケネディ」は都内を中心に27店舗を展開していました。「カフェ感覚で気軽に利用できるステーキ店」をコンセプトとし、リーズナブルな価格でステーキ料理を提供することで人気を集めていました。
東京商工リサーチによると、ピークの2014年12月期には売上高約17億6,700万円をあげていました。しかし、競合との競争が激化したため、16年12月期には約14億1,400万円にまで落ち込んだといいます。
不採算店の閉鎖を進めたほか、割引クーポンの発行などで顧客の呼び戻しを図っていたものの業績改善にはつながらず、取引先へ支払い遅延も発生するなど資金繰りが限界に達したため破産を申請するに至ったと東京商工リサーチは分析しています。
「ケネディ」は競合との競争に敗れた形となりましたが、同業の「いきなり! ステーキ」の存在が大きかったと考えられます。