そこで実験では、女子大生48人にアンドロスタディエノンの入ったビンから、その匂いをかいでもらい、その時に起こる生理的な変化を調べました。
また同時に唾液を採取し、コーチゾルの量も測定しました。ちなみにコーチゾルは、ストレスを受けたときに分泌されるホルモンで、気持ちのよい興奮状態を維持させたりするため、幸福ホルモンとも呼ばれているものです。
その結果、アンドロスタディエノンの匂いをかいだときには、女性の気分が高揚し、性的な興奮が起こり、血圧、心拍数、息づかいなど生理反応が増加することが確認されました。
そして、幸福ホルモンのコーチゾルのレベルは、アンドロスタディエノンをかいだ直後に上昇し始め、ピークが1時間以上も続いたそうです。
以上の結果から、この研究者らは、男性の汗の中にあるアンドロスタディエノンには、女性の性的興奮を引き起こすフェロモン作用があるとしています。
ちなみに、アンドロスタディエノンは、男性ホルモンのテストテスロンの誘導体で、男性の汗以外に唾液や精液の中にも存在することが知られています。
また、媚薬として有名な漢方薬である麝香(ジャコウ)にも同様の物質が含まれているのだそうです。
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