アイデア家電を次々と生み出す「ツインバード」は何が凄いのか?

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家電量販店やホームセンターなどでよく目にする「ツインバード」という家電ブランド。しかし、その会社がどこにあるどんな会社なのかを知る人は多くありません。「テレビ東京『カンブリア宮殿』(mine)」は、放送内容を読むだけで分かるようにテキスト化して配信。今回は、消費者たちの「あったらいいな」をかたちにし続けるツインバードと、同社を支える金属加工の町、新潟県「燕三条」エリアが生み出す素晴らしい商品の数々を、その軌跡とともにご紹介します。

ありそうでなかった~便利で安いアイデア家電

千葉県浦安市に住む四辻優紀さんは便利家電が大好きな主婦。身の回りには隠れた人気の家電がいっぱいあると言う。

砂場で遊んできた長女の咲希ちゃんのスニーカーが汚れてしまった。四辻さんは早速スニーカーを洗うと、下駄箱にスッポリ入るサイズの家電を取り出した。洗ったスニーカーをセットしてスイッチオン。便利な家電の一つ、「くつ乾燥機」だ。靴をセットする角の先端から温風が出る仕組み。機械の中には活性炭が入っていて匂いもとれる。およそ1時間後には乾いている。作ったのはツインバード。ひそかに人気上昇中の日本のメーカーだ。

他では「フラット電子レンジ」もツインバード製。扉を開けると中はフラットでターンテーブルが無い。だから四角い弁当も入り、回らなくてもムラなく温められるという。フラットだから手入れも楽々、サッと拭ける。最近流行りのサイクロン式掃除機「スティック型クリーナー」もツインバード。便利なポイントは取っ手が取り外せるところ。これなら階段の掃除も楽にできる。ちなみにこの掃除機は1万円以下で購入。ツインバードはあったら嬉しいアイデア家電を低価格で実現するメーカーだ。

ツインバードの商品は家電量販店でも売られている。「ヤマダ電機LABI新橋」で、あの「くつ乾燥機」は3980円(税別、以下同)。「ハンディーアイロン&スチーマー」は2380円、「ACパワーハンディークリーナー」は6800円と、確かに安い。

ツインバードの商品アイテム数は約600種類去年の売り上げは134億円に上る(2017年2月期)。

新潟県燕市。燕三条といえば古くから続く金属加工の町。専門の技術を持つ4000もの工場がこの一帯に集まる。その一角、田んぼが広がるのどかな景色の中にツインバードの本社はある。中には組み立て工場もあり、日々、商品が生まれている。

創業は1951年で社員数は294人こんな小さな規模で大手メーカーに挑んでいる

8月5日。その敷地内で縁日の様な光景が。近くに住んでいる人たちが続々と集まってきた。これはツインバードが地域の人のために毎年本社を開放して開催している「夏フェス」。1日限りのイベントに2000人もの人たちがやってくる。

本社内のホールでは、ポロシャツを着たツインバードの社員が集まった住民たちから家電への不満や希望を聞いていた。「寝入ってしまった時、家電の電源が自動的に切れたらいい」「ドライヤーを使い終わってコードを巻くと、ねじれがすごく嫌」……。客の声に興味津々のツインバード工業社長野水重明(51歳)はこう語る。

「僕たちは勝手に作りたい商品を作るのではなく、起点はお客様の声。お客様の声に寄り添いながら喜んでもらえる商品を作っていきたい

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