トランプ大統領が右腕「バノン首席戦略官」をクビにした皮肉な理由

kitano20170821
 

「アメリカ・ファースト」等のナショナリズム的思想を前面に押し出し、トランプ氏を米国大統領に押し上げた立役者、スティーブ・バノン氏。しかし、ここに来てトランプ大統領はバノン氏を退任させました。一体なぜ? 無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』の著者で国際関係研究者の北野幸伯さんが、その理由を詳しく分析します。

バノン首席戦略官解任!トランプ政権はどうなる???

皆さんご存知と思いますが、バノン首席戦略官が18日解任されました。「トランプ政権の黒幕!」「トランプ勝利の立役者!」「アメリカ・ファーストというスローガンをひろげた男」など、いろいろ言われたバノン氏。彼が解任されて、何が変わるのでしょうか?

最初に、少し彼の経歴を見ておきましょう。

1953年生まれ。バージニア工科大学を卒業。後、ジョージタウン大学で安全保障論を学び、修士号を取得。さらに、ハーバード・ビジネス・スクールで修士に。

1976~1983年、海軍勤務。1984~1990年、ゴールドマンサックス勤務。1990年、メディア投資会社、「バノン株式会社」を設立。1998年、バノン株式会社売却。2012年、保守系ニュースサイト、ブライトバート・ニュース・ネットワーク会長に就任。

2016年8月、トランプ大統領候補の選挙対策本部長に就任。2017年1月、トランプ新政権の、首席戦略官・上級顧問に就任。2017年8月18日、解任される。

こう見ると、「本当にいろいろ経験してきた人だな」と思います。大学を3つも卒業している。安全保障と経営の修士号をもっている。軍隊にも、投資会社にも務めている。自分で会社をつくっている。トランプ候補の参謀として彼を勝利に導いた。本当に優秀な人なのでしょう。

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