加計学園をめぐる国会の閉会中審査で、「加計孝太郎理事長とは獣医学部新設について一度も話したことがない」との仰天発言をした安倍総理。これを受け、同学園の問題点を指摘し続けてきたメルマガ『国家権力&メディア一刀両断』の著者・新 恭さんは、今までの安倍総理周辺の動きや発言にある数々の矛盾点を指摘。さらに、安倍総理に対する新たな収賄疑惑についても言及しています。
大疑獄事件に発展しかねない加計隠しの暗部
加計学園疑惑をめぐる国会の閉会中審査で、安倍首相はありえない主張をしはじめた。
なんと、今年1月20日まで“腹心の友”加計孝太郎理事長とは獣医学部新設について一度として話したこともなく、新設を申請しようとする加計氏の思いすら知らなかった。そして、その日の国家戦略特区諮問会議で、獣医学部新設の事業者に加計学園が認められて初めてわかったと言うのである。
たしかに、国家戦略特区での獣医学部新設を提案したのは愛媛県と今治市だ。
加計学園ではない。しかし、事業主体となる大学がどこになるか固まってないのに自治体だけで提案できるはずもない。
今治市の特区イコール加計学園の獣医学部、という共通認識のもとに、あえてその名を出さず、諮問会議やワーキンググループで議論してきただけのことだ。
諮問会議の議長である安倍首相が、今治市の獣医学部新設を認めるかどうかを判断するのに、どこを事業主体として計画しているのかを知らないとすれば、職務怠慢もいいところであろう。
むしろ、加計理事長と安倍首相の親しい間柄ゆえに、特区の審査段階では、あえて加計の名前を伏せてきたと考えるのが自然だ。