お洒落な外装、雰囲気の良い店内―。方向性の違いはあれど、どんな店舗も独自の「世界観」作りに余念はないものです。しかし、ちょっとした「ほころび」で、せっかく築いたその世界観が壊れてしまうとしたら…。今回の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』では著者の坂本りゅういちさんが、良いお手本・悪い例を上げながら「揺るがぬ世界観の構築法」を記しています。
世界感は小さなところから
お店には、そのお店ならではの世界観が存在しています。ブランディングと言い方を変えてもいいかもしれませんが、お店特有の雰囲気のようなものがあるのです。アットホームなお店。スタイリッシュなお店。高級感のあるお店。下町風情を感じるお店。お店(ブランド)の数だけ、世界観は存在しています。
お店の外装を見ると、何となく世界観もわかりますよね。今、原稿を書いている私の目の前にはスターバックスがあるのですが、木目調の外装で、温かさを感じさせるとてもわかりやすい外装です。
しかし、世界観を決めるのは、外装だけではありません。お客様は、もっと小さなところからも世界観を感じ取るのです。
先日、あるメガネ屋さんで買い物をしました。外装から楽しそうな雰囲気のお店で、すごく親しみを感じるお店です。メガネを買ったことのある方ならわかると思いますが、商品の特性上、詳しい説明が必要になります。「このレンズは〇〇なので…」みたいな、注意喚起も含めての話です。
普通は、レンズのカタログのようなものを見せたり、パンフレットなんかを使って説明します。それが当たり前だと私も思っていました。しかし、そのメガネ屋さんは、全然違いました。手書きの絵本仕立てだったんです。
パンフレットなどとは違って、レンズの写真があるわけでもなく、詳細な数値が載っているわけでもありません。ですが、色鉛筆で書かれたその説明書きはとても親しみを感じて、思わず目を奪われて説明に聞き入ってしまいました。
聞くと、お店の雰囲気に合わせて、スタッフのみんなで手書きしているのだとか。これこそが、「世界観の演出」です。