今回の一件で、「トランプ・アメリカは、地球の未来を考えないエゴイストだ!」と悪評が広がる。一方、「中国は、地球の未来を真剣に考えているすばらしい国だ!」という名声が高まります。中国は、二酸化炭素の削減に取り組むのでしょうか? きわめて疑わしいと思います。それでも、トランプが自爆した。中国は、この機会を逃さず、国際世論を味方につけたのです。こんな安上りで効果的な方法はありません(もちろん、日本は、中国のやり方をマネするべきではありません。安倍総理は、トランプを批判するべきではありません)。
習近平は1月、ダボスで「グローバリズム絶対支持宣言」をし、国際金融資本を味方につけました。今回は、「パリ協定絶対支持!」を打ち出すことで、EUと世界を味方につけました。
「パリ協定」からの離脱演説で、トランプは、「もう笑われない」と言いました。しかし、腹を抱え、ダンスを踊りながら笑っている男がいる。そう、習近平です。トランプのおかげで、棚ぼた式に「地球を守る英雄」になれた習近平は、笑いが止まらないことでしょう。
1年前にメルマガで書いたように、トランプの「アメリカ第1主義」で、この国の覇権は、ボロボロになってきています。
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