夫婦共働きが当たり前となり、女性の社会進出が以前にも増して叫ばれるようになった昨今、厚生年金加入者の扶養に入っている「第3号被保険者」への風当たりが強くなっているようです。今回の無料メルマガ『年金アドバイザーが教える!楽しく学ぶ公的年金講座』では、著者で年金アドバイザーのhirokiさんが「サラリーマンや公務員の夫を持つ専業主婦」は本当に得なのか、徹底検証しています。
サラリーマンや公務員の専業主婦(第3号被保険者)は年金が優遇されて不公平なのか?
今のサラリーマンや公務員等の厚生年金に加入してる被保険者を第2号被保険者といいますが、その人達の扶養に入っている人達を第3号被保険者といいます。今は大体910万人くらいの第3号被保険者数。
去年10月から501人以上の企業や、今年度は501人未満でも一定の条件を満たせば年収を106万円未満に抑えないと厚生年金に加入しなければならなくなりましたが、とりあえず原則としては年収130万円未満(月収で言えば10万8,333円以内)に抑えないと第3号被保険者になれないから、130万円を超えないようにしなきゃとかそういう話が世間でよく話題になる。
第3号被保険者になるのは何も専業主婦だけに限らず、主夫もなる事ができますが第3号被保険者の99%近くは女性。圧倒的に女性で占める。
第3号被保険者である間は国民年金保険料(平成29年度国民年金保険料1万6,490円)を支払わなくても支払ったものとして、65歳からの老齢基礎年金を貰う事ができます。
なぜ、支払わなくても将来の老齢基礎年金が貰えるかというと第2号被保険者の保険料の中に第3号被保険者の年金分も含まれてるから。
でも、昔から不公平だ! とよく批判されてきた制度です。特に働く女性から。
ただ、同じ「厚生年金世帯」で見たら不公平は生じてはいない。ちなみに、自営業者(第1号被保険者)のように「個人単位」で所得に関係無く個人で定額の保険料を支払う第1号被保険者ともよく比較されますが、「世帯単位」で所得に比例して厚生年金保険料を支払う第2号被保険者内で支える第3号被保険者を比較するのがそもそも間違い。