3月といえば、異動や離職、退職などで職場を離れる人も多い別れの季節。そんな状況でよく使われる「はなむけ」という言葉、正しい意味と使い方をご存知でしょうか。今回の無料メルマガ『仕事美人のメール作法』では著者の神垣あゆみさんが、案外間違いやすいその使用法を紹介されています。
「はなむけ」の使い方
世は卒業シーズン。会社では離退職する人が多く見られる時期でもあります。
人との別れがあり、送る人、送られる人、それぞれの立場で気持ちを伝える際に使われる言葉に着目し、取りあげてみたいと思います。
卒業や送別の際に使われる「はなむけ」という言葉。意味を理解して、正しく使っていますか?
「はなむけ」とは、「馬の鼻向け」の略。かつて、旅立つ人のために道中の無事を祈り、その人の馬の「鼻」をこれから向かう目的地の方向に「向け」てやる習慣を「鼻向け」と言いました。
この習慣から転じて、旅立ちや卒業といった送別の際に贈る言葉や金品のことを「はなむけ」と言います。
漢字では「鼻向け」「餞(餞別の餞と同じ)」と書きますが、新聞表記では「はなむけ」と平仮名表記で統一されています。
文字からイメージしにくいせいもあるのか、「はなむけ」を送る人に対してではなく、勘違いして、新たに迎える人に対して使っているケースがあります。
×:社長が新入社員にはなむけのあいさつをしました。
○:来月、独立する山田さんにはなむけの言葉を贈りました。
「はなむけ」は、会社では異動する人や離職、退職する人に対して使う言葉。異動してきた人や新入社員には使わないので注意しましょう。
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