「サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ」という独特のフレーズでお茶の間の人気を博した映画解説者の淀川長治さんですが、氏の凄さはただ多くの映画を観ているだけ、知識があるだけ、というありきたりなところにはありませんでした。無料メルマガ『1日1粒!「幸せのタネ」』では、そんな淀長さんがチャップリンをもとりこにした「特殊能力」が紹介されています。
サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ
かつて日曜洋画劇場の解説者として絶大な人気と信頼を集めていた淀川長治さん。番組の終わりの「サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ」は今でも覚えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
淀川さんは、その89年の生涯で3万3,000本以上の映画を見たと言われていますが、ご本人曰く、どんな映画も最初から最後まで全部覚えている、とのことでした。
映像記憶の能力がとんでもないレベルだったのかもしれません。これはあながち嘘じゃないだろうと思うのは、淀川さんの文章を読むと、あらためてその映画を見ながら書いているというよりも、頭の中でその映画を再生しながら「このシーンでは、誰がこうして、こういうものが後ろから迫っていて、で、だれがこんな表情をしていて」と書いていると思えるものばかりだからです。
人嫌いのチャップリンに気に入られた淀川氏の「熱い思いの伝達方」とは
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