いつもらったかわからない薬が家に余っている、ということはありませんか?
病院や薬局で出してもらった薬は、余ったらとっておいても問題ないものなのでしょうか?
今回は、ドラッグストアなどで自分で買う薬ではなく、病院や薬局で処方箋がでた上でもらう薬を中心にご説明していきましょう。
薬の正しい飲み方は必ず確認を
風邪薬やかゆみ止め、アレルギーの薬など、病院でもらう薬はさまざま。
「症状が治まれば、全部飲みきらずにとっておいていいの?」という疑問を持っている人は多いのではないでしょうか。
少し難しいのは、症状や薬の種類によって正しい判断をする必要があることです。
薬には、最後まで飲みきる方がいいもの、症状が出たときだけ使うもの、毎日飲み続けるものなど、いろいろな種類があります。
一概に余らせてもいいとは言えないため、正しい飲み方を医師や薬剤師に確認し、薬についてくる説明文もしっかり読むようにしましょう。
その中でも、家に残りがちな薬について、いくつか見ていきます。
毎日飲み続ける薬は?
高血圧や糖尿病、脂質異常症など、定期的に受診し毎日薬を飲み続ける必要がある病気もあります。
一方で、たまに飲み忘れてしまったり、受診のタイミングがずれて手元に多く残ってしまったりすることもあるでしょう。
薬は種類にもよりますが、適切な管理がされていれば、1~3年の使用期限があります。そのため、余っている薬を先に飲んだからといって身体に悪影響がでる可能性は高くありません。
ただし、場合によっては効果が減ったり、重複して薬を飲んでしまう危険性もあります。
定期的に飲み続ける薬が余ってしまったときには、医師と相談し、適切な数が手元に残るよう調節してもらいましょう。
目薬や湿布など、飲み薬以外のものは?
病院で出される薬には、目薬や湿布など、飲み薬以外のものもあります。これらも症状が治まれば使用頻度が減り、余りがちですね。
ただ、とっておくには注意が必要です。
目薬や湿布には使用期限が書いてありますが、それはあくまで未開封であることが前提です。一度開封した目薬はまつ毛や外気などに触れるため、長期間とっておくと清潔でなくなったり、成分が変化してしまう可能性があります。
また、湿布も封を開けた後に時間が経つと、効果が減ってしまいます。
余ってしまった場合は、あくまで未開封のものを、保管方法に注意してとっておくようにしましょう。
薬の管理は正確に
薬はつらい症状の強い味方ですが、扱い方を間違えると身体に毒となってしまうこともあります。
病院や薬局でもらった薬は、説明に従って正しく使用し、管理しましょう。
余ってしまった薬は、もったいないからと言って残したままにせず、もらった日付や使用期限に注意しておくことが大切です。
執筆:井上 愛子(保健師、看護師)
医療監修:株式会社とらうべ
<執筆者プロフィール>
井上 愛子(いのうえ・あいこ)
保健師・助産師・看護師・保育士。株式会社とらうべ社員、産業保健(働く人の健康管理)のベテラン
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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