アーティスト、デザイナー、そして発明者の肩書きを持つ、ジョン・エドマーク(John Edmark)さんが生みだした3Dプリント彫刻「Blooms 2」が話題です。
その話題の作品がこれ。まずはこの動画を見てください。
何度も見たくなってしまいますよね。
この3Dプリンターで作られた彫刻は、ストロボの光のもと、回転しながら動きます。
ゾエトロープ(回転のぞき絵)の手法とは違って、この作品は自動で動く彫刻として、アニメ化されています。
私たちが松ぼっくりやひまわりでよく見る、渦巻きパターンを作成するために自然が採用している同じ比率の黄金比率「phi (ϕ)」がありますが、Bloomのアニメーション効果はこれと同じ比率の革新的な回転によって生み出されました。
これを完成させるまでかなり苦労したようで、「”黄金比率”と呼ばれる角度137.5度によって形付けられた螺旋の幾何学を何年もかかって追求した結果、このBloomsを生みだしました。完成させるまでには、時間のかかる細かい作業がたくさんありました」とジョンさんは話します。
Bloomsの回転スピードとストロボレートはシンクロナイズされており、Bloomが137.5度になったときに、フラッシュが起こる仕組みになっているそうです。
仕組みを理解するのはなかなか難しいですが、 この動画をついつい何度もリピートしてみる人が続出しているそうです。
「みなさんがなぜこの動画を何度も繰り返しみてしまうのか、私にはわかりませんが、これは、コンピューターグラフィックではなく、現実にあるモノが動いているので、そういったことも関係あるのかもしれませんね。まるで生きているかのように見せかけるものとういのは、私たちの好奇心や興味を引きおこすのかもしれません」。
ジョンさんの前回作り出した「Blooms」も見てるだけで面白いです。
現在、スタンフォード大学でも教えているジョンさん。
「スタンフォード大学では、ビジュアルデザイン、ストップモーション・アニメーションや椅子のデザイン、カラー理論、ビジュアル思考など幅広く教えています。時々、私の作品を教室に持っていくのですが、学生たちは楽しんでる様子ですよ。特にこのBLOOMSに興味を持ってくれますね。動画よりもインパクトが大きいですから」。
ジョンさんはこの「Bloom」以外にもユニークな作品を多数手がけてきました。
次回はどんな作品を作ってくれるのでしょうか。乞うご期待ですね!
John Edmark
コロンビア大学卒業。コンピューターサイエンス専攻。米国を拠点に活動し、2003年よりスタンフォード大学の講師としてデザインプログラムを教えている。
取材・文/ MAG2 NEWS編集部