1月20日に就任の宣誓式も終え、遂に正式な米国大統領としての活動を始めたドナルド・トランプ氏。そんなトランプ大統領が今週発言した「我々のドルは強すぎる」という発言について、メルマガ『高城未来研究所「Future Report」』の著者・高城剛さんが注目しています。高城さんはこの発言から、「トランプ政権は必ずドルを毀損する戦略に出る」と断言。さらには、このドル安政策は「なりふり構わぬものになる」とまで語り、トランプ政権の金融政策によって、世界中が振り回されることになると予想しています。
トランプ新大統領が口にし出した「ドルの毀損」という暴走
今週は、ついにドナルド・トランプが発言しはじめました「ドルの毀損」につきまして、私見たっぷりにお話ししたいと思います。
先週、ウォール・ストリート・ジャーナルのインタビューで、ドナルド・トランプ米国新大統領は、「我々の通貨(ドル)は強すぎる」と、ついに発言しました。
そして、ドルが強いから「他国の企業と競争できない」とし、今後「ドルを押し下げる」(get the dollar down)と明言するに至りました。
また、トランプ次期米大統領のアドバイザーであるスカラムッチ氏が「ドル高に注意が必要」との見解を示しました。
事実、ドルは既に2014年半ば以降だけを見ても22%も上昇し、貿易赤字を膨らませてきています。
これは、本メールマガジンでトランプ当選後から何度もお話ししましたように、トランプ政権は必ずドルを毀損する戦略に出ます。
なぜなら、米国に企業を呼び戻す施策は、これしかないからです。
当然、そうなると円高になり、ドルから見ると高値になる日本株も暴落するわけですが、一方、日本の現政権は「株価連動政権」と揶揄されるほどですので、為替も含め、表に影に買い支えることになるでしょう。
それによって、本来の株価とは乖離した「エセ相場」が形成されますので、どこかで必ず大きな調整が入ることになります。