今年10月、かねてからの悲願だったIMFのSDR入を果たし「国際通貨」となった中国人民元ですが、早くも暗雲が立ち込めている模様です。メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』によると、人民元の対ドル為替の下落などを受け自国通貨の暴落を不安視し、資産を外貨化もしくは海外退避させる中国国民が急増しているとのこと。メルマガ内で黄さんは、自国に有利な人民元経済圏を形成するという中国の目論見は崩れ去り、この先にかの国を待つのは通貨暴落・国家崩壊だと断言しています。
【中国】世界で起きている猛烈な人民元離れで中国に迫る危機
● 中国、対外貿易に占める人民元建て決済のシェア26%から16%に縮小―英紙
中国がIMFの特別引き出し権(SDR)の構成通貨に決定してから約1年が経過しましたが、中国の対外貿易に占める人民元建て決済のシェアが昨年の26%から16%に縮小したそうです。
その理由は、人民元の対ドル為替の下落であり、中国経済の衰退への不安があります。以前のメルマガでも述べたように、現在、中国では外貨準備高の減少が問題となっており、中国政府は外貨送金などについて、規制をかけ始めています。外貨準備高の減少も人民元決済の代わりに外貨決済が増えていることが一因です。
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そしてここに来て中国人自身が、人民元の暴落を恐れて外貨預金口座の開設を急増させているそうです。今年1~11月にかけて、中国の筧が保有している外貨預金は32%も増加したといいます。
加えて、外貨建ての理財商品が飛ぶように売れているそうです。しかも利率は気にせず、元安に備えるために買っているそうです。11月に中国の銀行が販売した外貨建ての理財商品は、前月比で49%増になっているとも報じられています。
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