日本の「お客様は神様です」精神が、ビジネス的に非効率という現実
そして、「法律」。
人種であり、宗教であり、接客中、お客に対してのNGワードが日本のそれと比べて、限りなくあります。 差別的な発言をしたり、振る舞うと、日本人の想像を超える賠償金、慰謝料が発生しかねない。 日本のクレーマー被害とはレベルが違う損失をホテル側、レストラン側は被ります。なので(彼いわく)北米の一流ホテルの接客担当は、そのへんの弁護士以上に、法律に詳しくなるとのこと。 おおげさな話ではないのかもしれません。
でも、それは、かつて「自由」や「平等」を「法律」で、日本ほど国民みんなが保証されなかった過去の歴史がそうさせているのかもしれません。そう考えると、確かに「宗教」的な意味合いや「法律」的な見解を持って、そこまで接客をしている人は日本では限りなく少ないと言えるでしょう。
彼いわく、日本の接客は「クレームを入れられない為のマニュアルなんです」。心がないー、と。なので、イレギュラーが発生した際には、予測不能なことが発生した場合には、「何も対応できない」と言います。 なぜならマニュアルに書いてないから。
北米の接客は宗教と法律に基づき、日本のサービスは紙に書かれているマニュアルの暗記、だと。 そう言われました(もちろん総合的な話です。 そうじゃない日本人も、そうじゃないアメリカ人ももちろんいる、と彼も言いました)。
クレーマーを増やさないため(面倒を起こさないため)、リピーターを増やすため、「お客様は神様です」なフリをする日本の接客は、本物ではないと断言し、なにより最も重要なことは、日本と北米のホテル利用客のリピート率が、(厳密な数字は把握されてませんでしたが)圧倒的に北米の方が上だということです。
つまり、割り切って「ビジネス」という視点から見たとしても、へりくだる日本のやり方より、日本人から見るとちょっと失礼に感じちゃうほどフレンドリーな北米のやり方の方が、利益を出している、ということになります。
うーーーん、、、、、。 。 そう言われてしまうと、何も言い返せません(笑)。
限界を迎えた、日本の「お客様は神様です」精神
NEW YORK 摩天楼便り-マンハッタンの最前線から-by 高橋克明サービス業ニューヨークホテル人気記事接客高橋克明
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