トランプ次期大統領の周辺人事が明らかになりつつありますが、選挙戦の最中から「引きこもり」と揶揄された自国第一主義の方針は貫かれるようです。この姿勢が「ドル基軸通貨制度の崩壊を招く」とするのは、メルマガ『国際戦略コラム有料版』の著者・津田慶治さん。そしてその「覇権」を狙う中国と米国の間で戦争を含む激しいつばぜり合いが起こり、日本も無縁ではいられないとの私見を記しています。
ドル基軸通貨制度崩壊か?
トランプ政権での反中親露、保護主義、移民政策などが政権人事でも明らかに実施の方向であることが分かる。ということは自由貿易をしないために、他国はドルでの外貨準備を止めることになる。すなわち、ドル基軸通貨の崩壊である。これを検討しよう。
国務長官人事
トランプ政権の国務長官はエクソンモービル会長の親露派ティラソン氏になり、副長官にネオコン反中派のジョン・ボルトン氏という布陣のようである。
ということは、安倍首相が目指していた中国包囲網の完成である。安倍首相のプーチン東京会談を不服とするオバマ政権は反露親中派政権であったが、反対にトランプ政権は、親露反中政権である。ロシアと協定を結び、中国の拡張主義に反対する立場を米国の次期政権は明確化することになる。
ディプロマット誌の記者パンダ氏も、反中親露政権になると言っている。
この米国の次期政権の方針を見て、比ドウテルテ大統領も米国との同盟関係を維持方向にシフトしている。