どうやらトランプ氏の米大統領選勝利は、首都圏不動産の価格にまで影響を及ぼしそうです。先日掲載の記事「トランプ当選で大混乱のはずでは?なぜ今『円安・株高』なのか」で「トランプ相場」の今後について記してくださった無料メルマガ『まんしょんオタクのマンションこぼれ話』の著者・廣田信子さんが、今回は「トランプ効果」が日本の不動産に何をもたらすのかについての「不動産経済の専門家の見解」を紹介してくださっています。
トランプ大統領で日本の不動産市場はどうなる?
こんにちは! 廣田信子です。
トランプ大統領が向かう先には何が待っているかについて先週書きましたが(「トランプ当選で大混乱のはずでは?なぜ今『円安・株高』なのか」)、今後、1、2年の日本の経済の見通しはどうか…。特に不動産市場が気になっている方も多いと思います。
首都圏の不動産価格の値上がりがそろそろ頂点ではと言われたのが、トランプ氏の大統領決定後の円安、株高を受けて、また勢いを増しているように見えます。
この状況をどう読むか…。『2020年マンション大崩壊から逃れる50の方法』の読者の方から質問がありますので、一定の合理性を感じたある不動産経済の専門家の見解をあくまで、ひとつの情報として紹介します。
トランプ大統領の登場によって、当面、アメリカの景気と国民の生活はよい方向に行くだろうという未来が見えてきました。これは、日本経済にとって悪い状況ではないと言えます。
ここ2、3年、世界中が経済危機を乗り越えるために、大量の国債を発行し財政出動によるしてインフレ政策をとり、株や不動産も異常なほど値上がりしていていました(決して、健全とは言い難いですが)。
そんな中で、日本だけは日銀がどんなインフレ策をとっても、世界経済が不安定になるほど、安定通貨として円が買われ、円高になるため、インフレ目標は達成されませんでした。
ところが、トランプ大統領によって、あっという間に、この円安、株高です。これが一過性のものではないと市場が判断すると、株や不動産はまだまだ上がっていくだろうと予想されます。
円安は、海外からの不動産投資をさらに加速させるでしょう。ここまで上がっても、台湾や香港の不動産価格と比べると、まだまだ割安なのです。しかも、日本の不動産は、中国では得られない土地の所有権がついている安定資産です。
また、円安で旅行客が増えると予想され、ますます宿泊施設が不足します。民泊施設を求めるエネルギーは益々大きくなるでしょう。
日銀が模索している2%のインフレ目標達成が見えてくるかもしれません。
気まぐれな市場に振り回されない勝者になるために心がけるべきこととは