世界には、他人には理解されない「珍しい恐怖症」を持つ人がいる

2016.11.10
 

みなさんが最も怖れるものとは一体なんでしょうか? 虫、お化け、雷、上司、伴侶など十人十色、恐怖を感じる対象や程度は異なるかと思います。また、他人には理解できないような恐怖症(フォビア)が世の中に存在するのも事実です。その数およそ数百種類もの恐怖症が精神医学の進んだアメリカにて認知されていると言われています。その中でも少し奇妙で珍しい恐怖症を紹介していきます。

そもそも恐怖症とは?

そもそも恐怖症とは何なのでしょうか?

恐怖症は正式には「限局性恐怖症(特定の恐怖症/単一恐怖)」といいます。

これは特別な対象や状況に対して、心理学的、あるいは生理学的に不合理な恐怖感を感じている状態を示します。

誰しもが、高所や狭い場所、蜘蛛などに対して怖い、と感じることやものはありますが、恐怖症と呼ばれるものにはその恐怖心の「程度」が過度であったり、著しい恐怖反応を起こしたりし、日常生活に支障をきたすものをいいます。

また英語ではフォビア(Phobia)といわれ、この語源は古代ギリシャ語で「恐怖」を意味するポボス(Phobos)から来ています。

日本語で「~恐怖症」と言われるように、英語では「~phobia」のように接尾辞として用いられます。

嘘みたいだけど本当。美人を見ると吐き気や不快感が

1. 美人恐怖症(ヴィーナストラフォビア)

美人の代名詞「オードリーヘップバーン」

image by: Wikipedia

これはそのまま「美人に対して」感じる恐怖心のことです。

主に男性に発症することが多いようですが、「原因は過去に美人との関係上で大失敗した経験などがトラウマになっている」、「自分の容姿に自信がない」という2つだそうです。

「美人を見て緊張する」と思う人は多数いるかもしれませんが、この恐怖症の人の場合には、美人が周囲にいるだけで極度のストレスや恐怖心を感じ呼吸が速くなり吐き気などの症状が起こるのだそう。

また、まともに顔をみることができない、挙動不審な行動を取る、頭が真っ白になるといった症状も見られ、かなり激しいストレスを感じるようです。

また男性だけでなく、自分の容姿に劣等感を抱いている女性も陥ることがあるそうです。

つまりは男女共に、容姿に対する劣等感から「超えられない次元の壁」を痛感することによって恐怖心が煽られているようです。

改善するには、「アガってるな」といった自分の心の状態に気付く事、また美人にあえて近づき、場数を踏んで美人に慣れることなどが有効なようです。

どの世も、美人と接して心躍らせる男性諸君ばかりかと思いきや、胸を抱えるほど憂鬱になる人もいるということなんですね。

ちなみに、元歌手の山口百恵さんの息子で、俳優の三浦貴大さんもこの恐怖症であることを告白したのだとか。

ピーナッツバターが怖い…ってどういうこと?

2. ピーナツバター恐怖症

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きょとんとした人も少なくないかもしれません。「ピーナツバターが怖いってどういうこと?」と。

日本人にはあまり馴染みが薄そうな気もしますが、ピーナツバターとジャムサンドが常食のアメリカでは実在する恐怖症なんです。

これはピーナッツバターが口蓋にひっついたり上あごにくっついてしまうのを怖れるという心理だそうです。

症状としては、ピーナッツバターがそばにあると、異様に汗が吹き出して身体が震え出し、上あごがざらざらして不快な気分になるといったもので、少し想像しづらいかもしれません。

日本人の感覚だと水飴が口の中くっついてしまうことに恐怖を感じる、といった感覚でしょうか。

不快感を感じることはあっても、恐怖を抱くレベルとなると繊細すぎて中々理解ができないかもしれませんが、発症した人には辛い体験なのでしょう。

海外のTwitterユーザの反応を見てみましょう。

「ナチュラルなピーナッツバターを食べていたんだけど、ピーナッツバター恐怖症の悪い症状を起こしそうだよ」

実際に診断されたと名乗る人も

 「僕はピーナッツバター恐怖症だと診断されたよ」

ただ、アメリカでもそれほど認知度が高い恐怖症という訳でもなさそうです。

「ピーナッツバター恐怖症って、ピーナッツバターが口蓋にくっつくことに対して恐怖を覚えることらしいの。知ってた人いる?」

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