高城剛が国技館で配る「裏本」とは
まぐまぐ:さて、この年末に両国の国技館でトークライブをされるということで。以前、石田衣良さんと対談された際に「土俵を借りるかどうか」っていう話をされてましたが、あの件ってどうなったんですか?
高城:去年のライブは渋谷公会堂でやったんだけど、ものすごい人にお越しいただいて。だからさらに広い場所で、ということで国技館を選んだんですよ。で、国技館といえば土俵だって思ったんだけど、それを置いちゃうとアリーナ席があまり確保できないんで、置かないことにしたんです。ただその代わり、土俵の上にある屋根みたいなアレは借りました。アレは上げたり下げたりできるらしいんですよ。
まぐまぐ:では、当日はそれを使った演出も……。
高城:やります。
まぐまぐ:楽しみですね。
高城:なぜ土俵をどかせて、アリーナ席を作ったかというと、前のライブは全席無料だったんだけど、今回はアリーナ席だけは無料にしないで、その代わりに特別な本をあげようっていう、そういう企画なんですね。その特別な本っていうのは、ここ最近ずっと出している『南の島』本の裏本。ここだけは絶対に行ってはいけないっていう島があるんです。
まぐまぐ:そうなんですか。
高城:勝手に行ったら捕まっちゃったり、死を覚悟しろっていう島があるんですよ。そういう内容だから、それは絶対に売ることができない本っていうか、もしかしたら売っちゃいけないのかもしれない(笑)。だから、配るしかないんだよね。……本には読者の皆さんへの注意書きがあって、これは買ったんじゃなくて、あくまでも忘年会の目録だってことで、言い張ってくれと。
まぐまぐ:なるほど。
高城:そんな限定本を、アリーナのチケットと引き換えるっていう。……もっと言うと、注意書きに書いてあるんだけど、「転売は禁止だけど、転売することも可能な時代ですよね」って。要するにチケット買ってこれを手にして、すぐに転売すれば、読者は儲かるんですよ。
まぐまぐ:確かにそうですよね。
高城:そもそも今回のテーマが、「裏があってもいいじゃないか!」なんでね。今日お話ししたような裏の話、表じゃできないよう話を、あえてライブでしようと。だから、そうやって転売するのも、まさに裏なんじゃないかと。「皆さん、儲けてください」とは言えないけど、そういうつもりでやろうと思っています。これって出版業界への挑戦でもあるよね、売らない本を売るっていう。今後、増刷もしないし電子化もしない。書店もAmazonも全部すっ飛ばして……。
まぐまぐ:手売りのみっていう。
高城:来た人だけに生で売るっていう、そういうことをしたいと思っています。
まぐまぐ:相変わらずいろんな挑戦をしていますね。
高城:遊んでいるだけなんだけどね。……そういえば、最近東京の街を歩いてたら、「高城さん、『LIFE PACKING 2』読みましたよ」って声を掛けられて、「いきなりUnlimitedってすごいですね」って言われて。……なぜかAmazonで、読み放題になってたんですよ(笑)。
まぐまぐ:どうして、そんなことに?
高城:僕、それを決めるときってアフリカにいたんですけど、いきなりショートメールで「Unlimitedにしますか」って言われて。「これって何言ってんだろうな」と思いながらも、「新しいほう」って戻したんですよ。そしたら東京で、やたら「Unlimited」って言われるから、何だろうなと思って、3日ぐらい前に出版社に電話したら、はじめてそれが「読み放題」だっていうことが分かったんです。「なるほど、そういうことか」って(笑)。
まぐまぐ:出版社に怒られちゃいますよ。
高城:新刊なのに、そんなことやっちゃって。……それくらい僕って、普段何にも考えてないんですけどね。でも考えてみれば、読者としてはうれしいじゃないですか。
まぐまぐ:確かにそれはうれしいですけど。
高城:それに世界の音楽業界って、20年ぶりに売り上げが上がってるんですけど、それはなんで上がっているかっていうと、聞き放題なんですよ。聞き放題で売り上げがすごく上がっていて、それで儲かってるんですよ。……これは自分の無知さ加減をごまかすための、後付けの言い訳なんだけど(笑)。
とはいえ、音楽業界で儲かっているのは聞き放題とライブなんですよ。だから、石田さんとの対談の時も言ったかもしれないけど、物書きも著作をどんどんUnlimitedにして、ライブをやったほうがいいんですよ。かくいう僕も、ゆくゆくは矢沢みたいにライブでタオルを売ってるかもしれない(笑)。……そういうわけで、12月の金曜日夜に開催なので、年に一度の読者感謝の忘年会ってことで、みんなで盛り上がろうということですね。
まぐまぐ:ライブでしかできない裏話満載で……。
高城:そう。だから一応、録音や録画は禁止。だって、テレビとかYouTubeで流れたら困るようなことを、いっぱい話すから。でも、写真はOKだし、感じたことをそのまま書いていただくこともOK。こちらとしては、証拠が残らなければOKです。後で揉めた時に「そんなこと言ってないですよ」って言えるから(笑)。
(次回へ続く)
……と、大いに盛り上がるインタビューはあと2回続きます。近日公開の次回掲載分をお楽しみに。さて、本文にもありました、高城剛さんの単独トークライブが来る12月2日に両国国技館で開催されます。2015年に渋谷公会堂で開催された「読者大感謝祭」に引き続き、 2016年は作家史上最大の1万人規模の「大忘年会」。経済や社会、医療や国家まで、普段表立って語ることができない話を、高城さんがこの大忘年会で読者の皆様に直接語ります。すでにメルマガ読者先行予約分のチケットは完売していますが、今回この記事をお読みいただいているMAG2 NEWS読者100名様を、このライブに特別ご招待いたします。ふるってご応募ください。
【応募方法】
メールでご応募を受け付けます。
メール本文に、以下の1~2をご記入ください
1、氏名
2、ご招待状送付先メールアドレス
メール件名は、「まぐまぐ招待枠」としてください。
以上をご記入のうえ、応募専用メールアドレス宛にご送信ください。
応募アドレス: ura@publabo.co.jp
※ご応募〆切:11月15日(火)
※厳正なる抽選のうえ、当選者にのみご連絡いたします。

読者感謝大忘年会 高城剛単独トークライブ “裏”があってもいいじゃないか
開催日: 2016年12月2日(金)
時間: OPEN 18:00 / START 19:00
会場: 両国国技館(JR両国駅:徒歩1分)
主催: 高城剛事務所、パブラボ
【お問い合わせ】
高城剛トークライブ実行委員会
電話: 03-5298-2280(パブラボ)
メール: ura-info@publabo.co.jp
著者:高城 剛
1964年生まれ。現在、コミュニケーション戦略と次世代テクノロジーを専門に、創造産業全般にわたって活躍。毎週2通に渡るメルマガは、注目ガジェットや海外移住のヒント、マクロビの始め方や読者の質問に懇切丁寧に答えるQ&Aコーナーなど「今知りたいこと」を網羅する。
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