この20年で2割もダウン。なぜ日本人だけ「賃金」が上がらないのか?

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政府側の人間は、よく「我が国にはお金がありません。ですから、みなさんから止むを得ず消費税を徴収させていただきます」と国民に説明します。しかし、これは真実なのでしょうか? メルマガ『武田邦彦メールマガジン「テレビが伝えない真実」』の著者で中部大学の武田教授は、政治家や官僚たちが自分の利権や私腹を肥やすために、消費税や国債などを使って国民からお金を吸い上げている、と断言。その恐るべきカラクリを解説しています。

我々の賃金を上げるために重要な4つの方法

政治で最も大切なのは防衛」でしょう。いくら生活が楽になったからと言って、外国の軍隊に占領されて家族が殺されたらどうにもなりません。事実、中国に共産国家(政権の名前)ができた1959年(戦争が終わって4年後)にチベットは中国にある共産国家(中共)に侵略されて、600万人の人口の内、その5分の1の120万人を越える犠牲者を出したと言われます。

日本でも危険なのは中国(中共)で、すでに中国で売られている日本地図の沖縄県は中国領沖縄自治区」となっているものもあります。

だから、まずは防衛ですが、その次には教育や道路・橋といったインフラストラクチャーの整備が政府の役割でしょう。しかし、同時になんと言っても国民の生活が楽になることで、その基本は「賃金アップ」にあることも間違いありません。ところが先回に指摘したように、日本人の賃金は20年ほどで12%も少なくなり、消費税を含めると私たちが「買える金額」は80%、つまり2割も賃金が少なくなってしまったのです。

この問題はもっとも大きな政治問題ですが、解決しようとする動きはありません。

政治家は消費税をあげて自分の利権を増やすことだけに一所懸命で、15%まで上げると言っています。官僚は国民からの税金では足りないということであまり了解をとることなく銀行から1000兆円の国民の預金を使い込み、「1000兆円足りない」と言っています。

経済学者は政府に関係していますので、「金融緩和策をとれ」などと国家の事だけを議論し、国民の賃金が減っている原因を追及したり、それが「困ったこと」であるという論調はほとんどありません。国民にとっては民主党の政治でも、アベノミクスでも、それ自体に関心があるのではなく、その結果、自分達の手元にはいるお金が問題なのです。

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