ビジネスメールなどで「丁寧さ」を意識するがあまり、気づくと「いただく」という言葉を多用してしまっていること、ありませんか? 無料メルマガ『仕事美人のメール作法』の著者でメールマナーの著書も上梓なさっている神垣あゆみさんは、敬語は適材適所に用いてこそ「効果」が発揮されると指摘するとともに、相手を不快にさせることのない「正しい敬語の使い方」について詳述しています。
「いただく」の多用
参加者の皆さまから非常にご関心いただいている新商品について、開発者を交え、議論していいただく場としていただきたいと考えています。
上記の一文で気になるのが、たびたび使われている「いただく」です。一つの文に3回も用いられています。
前文の「非常にご関心いただいている」は、言葉としておかしいので、「関心が高い」と書き換えます。
後にくる「議論していいただく場としていただきたい」は、「もらう」の謙譲語として「いただく」が続けて使われくどいので、「議論する場としていただきたい」と一つにまとめます。
多用されていた「いただく」を整理して書き換えると…
参加者の皆さまからの関心が高い新商品について、開発者を交え、議論する場にしていただきたいと考えています。
敬語はたくさん使えば丁寧さや敬意が増すわけではなく、適材適所に用いてこそ、効果的な文章となります。
書いている最中は気がつかなくても、読み返して「変だな」と感じたら、余計な言葉を省き、書き直して、文章を整える習慣をつけましょう。
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