日本はこのまま沈没するのか? 戦前のウィーンと重なる没落の歴史

 

高城剛さんの回答

自著でも何度かお話ししております、問題ある古い「日本式システム」を維持しつづけることに邁進し(国民は気がつかず、もしくは興味を注がず)、もはや自ら刷新する力がない、ということです。

その問題の大半は、自民党と官僚システム、そして経団連によるもので、いつまでも古い社会システムを維持(死守)しているため、デジタルとグローバルの掛け算によってもたらされるニューエコノミーの波に乗れず、世界的に見ると日本は日々没落しています。

あらゆる数字を見ても、過去二十年で世界で著しく衰退している国で、大きな災害があってエネルギー問題が露呈して多くの国民が大変な目にあっても、その戦犯ともいうべき党が政権を続けることを見れば、明らかに自浄作用がありません(一方、米国に強く言われれば、すぐに止めるのです、「もんじゅ」や為替操作のように)。

かつて、繁栄を誇ったウィーンを中心としたオーストリアが、産業革命の波に遅れて没落したのと同じで、ゆっくり衰退しながら、なにかの機会にズドンと落ちたまま、浮上することが難しくなるのが歴史の教えです。

日本は、世界から取り残されて、どんどん貧しくなるという可能性を、各人しっかり持つ必要があります。
また、その「ズドン」まで、それほど時間はないでしょう。

ちなみに、僕がそのように感じるのは、年に何度も総理官邸に伺い、そこでの実感からです。
一応、あそこが日本の中心でしょうから。

image by: Shutterstock

 

takashiro 『高城未来研究所「Future Report」』
著者:高城 剛
1964年生まれ。現在、コミュニケーション戦略と次世代テクノロジーを専門に、創造産業全般にわたって活躍。毎週2通に渡るメルマガは、注目ガジェットや海外移住のヒント、マクロビの始め方や読者の質問に懇切丁寧に答えるQ&Aコーナーなど「今知りたいこと」を網羅する。
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