「おにぎり」は日本のソウルフードのひとつと言っても過言ではないでしょう。幼い頃は母親のお弁当の定番であり、社会人になってからはコンビニで手軽に買えるファストフードとしてずっと日本人の身近にあったおにぎり。そんな「おにぎり」ですが、日本から遠く離れたヨーロッパでも親しまれ始めているようです。
おにぎりを見事にカスタマイズ。ドイツのおにぎり屋さん事情
ドイツのベルリンの駅構内に設置されたおにぎり屋さん「rice up (ライス・アップ) 」が、いま若い女性を中心に人気なのだそう。
中でも1番人気は「アボカド&コリアンダー&ライム」おにぎり。
コリアンダーとは、そう、パクチーのこと。
アボカドといえばマヨネーズで和えるのが定番ですが、ライムでさっぱりと仕上げた味も、何だか美味しそうですよね。
もともとジャーナリスト・カメラマンだったトーステン・ロイター氏とアレフ・カルバート氏が開いたこのお店のメインターゲットは、在住邦人ではなくドイツ人。
仕事での数回の来日を経て、ベルリンでのおにぎり需要の可能性を感じ、2011年にrice upを開店させました。
食に関する冒険心が少ないというドイツ人好みの具材をアンケート調査や試食を重ねて開発し、使用する食材はすべて無添加というのが人気の理由とのこと。
素材にこだわり、手軽に取り入れられる健康食としてアピールしているようです。
確かに私もアメリカで出会った多国籍の人達に何度か和食について聞いたことがありますが、みんな口をそろえて「日本食はヘルシーだ」と言っていました。
和食の持つヘルシーさが、ドイツでも健康志向が高く美容に気を配る女性にウケているのでしょうか。
和食の魅力を世界にアピール、日本の海外戦略
他にも、パリでは日本の弁当をモチーフにした、その名も「NEO BENTO」が話題だったり、イギリス発のおにぎり屋「wasabi」がアメリカにも支店を展開するなど、ますますその勢いを増しているように見える和食。
2013年にユネスコ無形文化遺産へ登録されたことも、このブームの大きな要因と言えるでしょう。
寿司やラーメンは海外でもすっかりおなじみですが、おにぎりの知名度はまだまだ。
最近では日本国内で「おにぎり協会」なるものが発足し、「日本が誇る『ONIGIRI』を世界の共通語に」をスローガンに活動に取り組んでいます。