不景気に飼い殺された日本人…海外メディアが「自民圧勝」を分析

kitano0712
 

先日の参院選で完勝を収めた自公。改憲に前向きな野党の議席数も加えると、改憲勢力はすでに参院3分の2に達しており、安倍総理の悲願である憲法改正がさらに現実味を帯びてきました。今回の結果を受け、無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』の著者・北野幸伯さんが、WSJに掲載された興味深い分析を紹介しつつ、独自の見解を記しています。

参院選 なぜ安倍自民は勝ったのか?

皆さんご存知のように、参院選で自民党が勝ちました。いまや自公は、衆院参院で3分の2を占め、いよいよ安倍総理の悲願「憲法改正」が視野に入ってきました(憲法改正には、衆院、参院で3分の2の支持が必要。その後、国民投票が実施され、過半数の賛成で承認される)。これから、「改憲が日本国最大の争点になっていくことでしょう。

しかし今回は、「なぜ安倍自民は勝ったのか?」について、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の面白い分析をご紹介させていただきます。

日本は、不安定とは無縁の島

WSJ7月11日に掲載された記事の名は、「日本の参院選、有権者は『安全と安定』を選択」。筆者は、ピーター・ランダースWSJ東京支局長。記事は、こんな詩的な一文からはじまります。

不安定な政治的情熱によって動揺する世界にあって、日本はそれとは無縁の孤立した島だ。

面白いですね。確かにその通りです。

アメリカでは、「日本にもっと金を払わせろ! さもなければ、米軍を撤退させる!」「アメリカとメキシコの間に、『万里の長城』を築け!」「イスラム教徒の入国を禁止しろ!」など、過激発言のトランプさんが人気です。

欧州では、イギリスがEUを離脱して大さわぎ。中国は、去年までの勢いがまったくない。南シナ海、東シナ海で挑発活動を活発化させることで、共産党一党独裁の「正統性」を維持しようとしています。ロシアは、「経済制裁」「ルーブル安」「原油安」のトリプルアタックで、経済がボロボロ。

世界中、どの国も動揺しているのに、日本だけは別の世界にいるよう。なぜ?

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