日本語Webフォントサービス「FONTPLUS」を手掛ける、Webフォントエバンジェリスト・の関口浩之さんが、普段の生活の中で目にする文字のフォントに着目する「まちもじ」特集。「丸ゴシック」「丸明オールド」に続く今回は、NHKのテロップで使われる「筑紫明朝」や、“エヴァンゲリオン文字”とも呼ばれる「マティスUB」などといった、街に溢れる様々な明朝体を取りあげています。
街中で見つけた素敵な書体たち~第3回~
こんにちは。もじもじトークの関口浩之です。前々回より4回連続で「まちもじ」特集をお送りしてます。今回は第3回です。
普段の生活の中で見つけた文字にフォーカスしたお話です。街中の看板やポスター、中刷り広告、テレビテロップなどから気になる文字を取り上げます。
街中で発見した素敵な明朝体
最近、とても気になるポスターがあります。これです!
最近、個人的に好感度アップ中の石原さとみさんが出演している、鏡月のコマーシャルで使用されている明朝体です。
「夏と、きみと、ふんわり鏡月。」のキャッチコピーも素敵ですが、ここで使われているひらがな、すごく雰囲気ありますよね!
「ふ」なんか、ふんわり雲の上に浮かんでいる感じがしませんか? 筆を滑らかに動かしている筆づかいが伝わってきます。
「と」「き」「ん」「わ」「り」もじっくり観ると、素敵ですね~。
このキャッチコピーをゴシック体に置き換えると、ふんわり感はでないと思います(笑)
いままで、焼酎のボトルラベルで使用されている書体といえば、毛筆体が多かった気がします。男のお酒って感じがします…。
石原さとみさんを採用した効果もあると思いますが、ふんわり感を出して若者や女性にも気軽に飲んでもらうため、このポスターが採用した明朝体は絶妙だと感じました。
2番目のポスターは、ベットマットレスの広告ポスターです。このポスターを見たとき、心地よさを感じました。
星空を背景に明朝体を横書きで配置していますが、宇宙という大自然の空間に文字がとけこんでいます。
字間をあけて組むことで、ゆったり感が出ています。マットレスのCMですし、心地よさを伝わることは大事ですね!
ちなみに、僕は、紙のデザインに関してはまだまだ勉強中でして(汗)、文字詰めについてはコメントできる造詣は持ちあわせておりません(修行中です)。
3番目のポスターはビールのお中元のポスターです。日本人の慣習であるお中元、そしてお酒には明朝体がしっくりきますね!