1995〜2010年の間に生まれた世代、「ジェネレーションZ」の第一波が、学校を卒業し、社会へ出て来る時代となりました。「デジタル・ネイティブ」と呼ばれる彼らを、消費者として意識し始める企業が出て来るとともに、彼らがこれから就くであろうと予測される職業が発表されるなど、新しい世代への注目度が徐々に高まってきています。
デジタル・ネイティブの「ジェネレーションZ」の購買力
1980年前後から2005年頃にかけて生まれた世代は「ミレニアル世代」と名付けられましたが、1990年代半ばから2010年の間に生まれた世代は「ジェネレーションZ」と呼ばれ、市場での注目を集め始めています。
生まれた時にはすでにインターネットがあり、情報がすぐそこにあることが当たり前のこととして育った彼らは、「デジタル・ネイティブの世代」とも呼ばれています。
子どもの頃からスマートフォンを手にし、スクリーンで複数のページを同時に操り、ライブストリーミングや、クラウドサービスなどを使って、経済活動や文化をシェアする世界で育って来た世代です。
ジェネレーションZの第一波、1995年生まれは、すでに21歳。
学業を終え、社会へ出てきています。
アメリカのリサーチ会社、JWTインテリジェンスの調査によると、ジェネレーションZ はアメリカの人口の25%を占め、その購買力は年間440億ドル。
Huffpost Business誌は、ミレニアル世代だけを若手消費者層として考えていてはいけないと、企業への警鐘を鳴らしています。
ジェネレーションZに最適の職業は?
それでは、彼らがこれから社会に出て描いて行くキャリアとは一体どのようなものなのでしょうか。
ノースイースタン大学の調査に寄ると、ジェネレーションZの81%が、大学教育は大事であると回答したとのこと。
また、収入を得る目的についても「富を築くため」ではなく、「借金をしないため」という意識が強いという調査結果も出ているようです。
スマートな貯蓄と計画性に、より重点を置く世代と言えるのかもしれません。
そして、今月上旬、アメリカ求職サイト、Career Castが、ジェネレーションZに最適の職業トップ10を発表し、複数のメディアが記事として取り上げています。
このリストは、アメリカの労働統計局によって出された、2024年までのそれぞれの職業の年収と、市場発展予測をもとに作られています。
職業 |
年収 |
2024年までの業界成長の見通し |
コンピュータ・情報システムアナリスト |
$131,600 |
15% |
環境工学者 |
$84,560 |
12% |
ファイナンシャルプランナー |
$89,160 |
30% |
人事マネージャー |
$104,440 |
9% |
情報セキュリティアナリスト |
$90,120 |
18% |
通訳・翻訳者 |
$44,190 |
29% |
マーケットリサーチアナリスト |
$62,150 |
19% |
看護師 |
$67,490 |
16% |
ソフトウェア開発者 |
$100,690 |
17% |
統計学者 |
$80,110 |
34% |
このリストを見ると、求められる商品がモノからサービスへとシフトしている世の中の流れが見えて来る気がしますね。
ジェネレーションZが市場に吹き込む新しい風に期待がかかってます。
image by: Shutterstock
source by: HUFFPOST BUSINESS/Black Enterprise/ Forbes
文/長塚香織