近年、日本でもワインを日常的に嗜む人は増えていますが、つい先日「ワインの消費量ランキング」というものが発表され、ワインの消費量ナンバー1の国が発表されました。フランス? イタリア? もしかして日本? いえいえ、どれも違います。それは本当に意外な国でした。
ワイン消費量トップに輝いた意外なあの国
Wine Instituteが2015年11月に発表した「ワインの年間消費量ランキング」のトップに輝いたのは、なんと「バチカン市国」。
一人当たり年間平均54.26ℓも消費するというのです。
世界最小の国土面積、人口も819人(2014年度)。

世界最小国のバチカン市
ローマ教皇を国家元首とする神聖な国「バチカン」が1位とはちょっと驚きですよね。
ローマ教皇もワインを嗜んでいるのでしょうか。
Forbesによると、聖餐(コム二オン)の際に赤ワインを飲む習慣があり、居住者の多くが年配者で、大きなグループで食事をする傾向にあることが理由とのこと。
image by: Forbes
2位はアンドラ。
こちらも人口約8万人弱ほどの小さな国です。

ピレネー山中に位置するアンドラではのどかな風景がみられる
年間消費量は一人当たり46.26ℓ。
アンドラは、高級ワインに使用される葡萄の品種「ピノ・ノワール」の生産地としても知られ、またワインで有名なフランスとスペインに挟まれたロケーションもあって、ワインを飲むことが文化の大きな割合を占めています。
3位に入ったのが、これまた以外な国、東欧のクロアチア。

ワインが似合いそうなクロアチアの街
年間消費量は一人当たり44.20ℓ。
Croatia Weekによると、ワイン製造メーカーは4万社以上で、2万ヘクタール以上の土地がぶどう園だそうです。
4位にランクインしたスロベニアは、Goriska Brda産の赤ワインが有名です。

スロベニアのワインの産地Brda
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それだけじゃありません。
スロベニアが誇るのは、ギネス認定の世界一古いぶどうの木。
400年以上も生きているぶどうの木には、今でもぶどうが育つそうです。
一般的に、古いぶどうの木から収穫された葡萄を使ったワインはクオリティが高いと言われています。
ワインのイメージがある国フランスは5位で、イタリアは10位。
これって意外じゃありませんか?
アメリカにいたっては、年間消費量は10.25ℓ程度。
カリフォルニアワインは有名ですが、あまりワインを飲まないんですね。
南米のウルグアイを除けば、ランキングトップの15カ国中14カ国がヨーロッパ諸国。
ちなみに日本の消費量はわずか2.73ℓほど。
中国の1.18ℓ、韓国の0.72ℓよりは多いのですが、ワイン人口が増えたと思いきや、世界の中でみると、実はとても少なかったんですね。
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Source by: Forbes, Beverage Daily, Financial Express , Croatia Week, Wine Institute
文/MAG2 NEWS編集部