欧米で古い歴史を持つ性格診断テスト、「Myers–Briggs Type Indicator(通称MBTI)」は、個人はもちろんビジネスの現場においてもたびたび使用されています。しかし最近では、そのテストの信憑性を問う意見も出ているようです。あなたはこの性格診断テスト結果に賛成? それとも反対?
欧米で伝統的に使われている「MBTI」とは?
「あなたの血液型は何ですか?」。
日本では性格の話をするときに血液型を持ち出すことが多いですね。
でもこれを海外の人に聞くと、「え、なんで?」と疑問に思われることがほとんど。
そもそも自分の血液型がわからない人もいますし、「なぜ、この人は初対面でそんなプライベートなことを聞いてくるのだろう」と、マナー違反と捉えられてしまうことさえあります。
そう、血液型を聞くことは、日本特有の習慣なのです。
欧米で血液型の代わりに多く使われている指針。
それは「Myers–Briggs Type Indicator(通称MBTI)」と呼ばれる、心理学をもとにした性格診断です。
日本では「16性格診断」という名で知られているこのテストは、ユング心理学をもとに2人のアメリカ人母娘によって開発され、1944年に初版を発表。
その後、1998 年には第3版を発表し、欧米を中心に浸透しました。
質問は全部で93問あり、最終的に回答者の性格を16種の性格の1つに導き出します。
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歴史も古く、20の言語に翻訳もされており、今では企業内のチーム・ビルディング、リーダーシップ開発、ストレス・マネージメントやキャリア・プランニングのためのツールとして使われています。
また、適職を選択する時の参考として使う人もいるようです。
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MBTIを実際の環境に当てはめた調査結果も、たびたび記事として取り上げられています。
Business Insider誌は昨年2月に、「16のタイプの中で、一番稼ぎが良いのはどのタイプか?」という記事で、最も稼ぎが良いのはENTJ、最も稼ぎが悪いのはINFPと発表。
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しかし、どんな診断テストにも信憑性の問題は付き物。
4月、Forbes誌は「信頼性の低いMBTIをなぜ人々はこんなにも好むのか」という記事を掲載しました。
その他、今年2月、HUFFPOST HEALTHY LIVING誌では「MBTIの診断結果はでたらめ」という記事を掲載しています。
同誌は、開発者の女性たちが専門家ではなかったことや、テスト回答者の50%が5週間以内に2回目のテストを受けたところ、1度目の診断結果とは異なったとして、その信憑性を指摘。
一方で、その記事に対して、「常々自分が多数派の人たちとは違うと思って来たけれど、INTJが全体の4%しかいないというデータを知って納得した。
他のどんな診断テストやセラピーも、こんな結果は出してくれなかった」というコメントも。
手軽にできる性格診断テストであり、自分を客観視するツールとして、また日常で他者に接する際に参考にする分には、このテストのクオリティは充分であると支持する意見も多数見られました。
信憑性をご自身で確かめてみたい方は、こちらから日本語の簡易版テストが受けられます。
さて、あなたのご意見は?
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source by: Forbes/ TRUITY/ BUSINESS INSIDER/ HUFFPOST HEALTHY LIVING/ PAUL SOHN/ 16Personalities
文/長塚香織