日本とスペイン、こうも違う!? 元NHKアナウンサーでバルセロナ在住のsouyさんが毎回そんなビックリを届けてくれるメルマガ『知ってびっくり!地中海の不思議の国・バルセローナ』。今回は「家族自慢」に関する興味深いレポートです。スペイン人、いいわー。
ね、ウチの娘可愛いでしょ、よくやってるよね!
大ユーラシア大陸の東の端「日本」と、西の端「スペイン」。
その習慣や考え方に大きな違いがあるのは当然かもしれません。でもその1つ1つには毎日本当にビックリ!! 道の歩き方、車の運転の仕方、店員の応対、約束や決まり事とのつきあい方、感謝と謝罪のココロ、スポーツに皇室、毎日の食生活から結婚生活、さらには勉強や学び方に至るまで…
何から何までアベコベなのです!!
スペインはバルセロナに10年以上住みついている元オトボケNHKアナsouyが毎回それらを1つずつ取り上げ、楽しくお話していきます。きっとヨーロッパへの旅行が一段と楽しくなるはず! またその違いは、私たちの気づかない日本の知られざる姿をも、浮き彫りにしてくれることでしょう。
恥と自慢
見て見て、これがウチの子供、可愛いでしょ?
ちょっと親しくなると家族の写真を取り出して他人に見せつける欧米映画のシーンを、あなたも見たことがあるはずです。コレ、実際その通りなんです。今では下手するとスマホの中の山ほどの写真を、いつまでも見続けさせられる羽目になってしまいます。
子供だけならまだしも、奥さんや父親に母親、はたまたイトコにハトコ…、それも1枚1枚「可愛いくない? いい男でしょ! 美人ダロー?」と押しつけられてはかないません。でも彼らにとってこれは正当な権利、それこそ生きる喜びでもあるのです。
日本人には、こんなこと恥ずかしくてとてもできません。
自分の家族を自慢することは「恥」でもあり、周囲から「嫌らしい奴」とレッテルを貼られてしまう危険だってあります。だから日本人は「ほんとダメ息子なんです」とか「ウチの愚妻には困りもので」とか、身内をケナさなければならなかったりします。
いわゆる「謙譲の美徳」。でもこれは欧米人にとって理解不能です。
逆に彼らにあるのは「自慢の美徳」(?)。家族を誇らしげに吹聴するのは常識。どんなにマズくても、「ウチの奥さんの料理は天下一品だよ!」と宣えるし、それが障害者であっても、臆することなく「いい子でしょ?」と言えるのです。実際ここでは障害を持つ子供たちを「神様から授かった天使」と呼んで、自慢するくらいなのです。
欧米人のこの天真爛漫なココロには脱帽です!