映画ファンならずとも、洋画の原題と邦題が大きく、あるいは微妙に異なっていることはご存知かと思います。無料メルマガ『1日1粒!「幸せのタネ」』では、そのタイトルの違いに注目。目の付け所を変えるだけで、作品世界により深く入り込めるような「発見」があるかもしれませんよ。
邦題から日英比較してみよう
先日、とあるサイトで人生のあらゆるシーンに最適な素晴らしい映画265本を紹介する…という記事を見かけました。全文英語の記事なので、タイトルはもちろんすべて原題です。
- A Beautiful Mind ビューティフルマインド
- Forrest Gump フォレスト・ガンプ
- Rocky ロッキー
- The Green Mile グリーンマイル
- Titanic タイタニック
こういった映画は簡単です。そのまま片仮名になっただけです。でもよくよく見ると、AやTheなどの冠詞は落ちますね。
- Pay it forward ペイ・フォワード
のようにitのような単語が落ちることもあります。
- Scent of a Woman セント・オブ・ウーマン
などはaが落ちているのはさることながら、「セント」がわかりにくいですよね。お金のcentと思ってしまうと…。片仮名で「セント」と書かれて「scent=香り」とわかる日本人がどれほどいるのでしょうか? ということで、この映画に「夢の香り」という副題もついていました。
- The Shawshank Redemption
は「ショーシャンクの空に」ですが、redemptionは「救い、救済」です。空に向かって両手を広げる画像があるからこそ「空に」という邦題の方がしっくりくるのでしょう。他に面白いのは
- Pride & Prejudice
ジェーン・オースティンの小説の映画化ですが、邦題は「プライドと偏見」でした。日本語にも「プライド」は取り込まれていますが、さて、それが「高慢」という意味で使われているかというと少し疑問が残りますね。
ちなみに小説の方ではいくつかの訳があり、「自負と偏見」や「自尊と偏見」などがあります。prejudiceは「偏見」以外には訳されていませんが、prideの訳は意外に1つに絞りにくい…だからいっそ片仮名にしておけ。そういう意図も垣間見えます。
映画やドラマを見るときに、ぜひ原題もチェックしてみてください。いろいろな発見ができることでしょう。
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