中国との関係、かなり冷え込んでしまっていますが…、その中国で「国父」と呼ばれている孫文を、公私に渡り強力なバックアップをした日本人・梅屋庄吉。無料メルマガ『上海からお届け! 簡単3分、写真で覚える生活中国語』の日本人著者・ジンダオさんが、上海に建つ庄吉の銅像をフォトレポートしてくださいました。
今日の中国語(今天的中文) 铜像 (tóng xiàng) 銅像
故郷を愛する心、皆さんにもあると思いますが、日本を離れた生活が長くなると、更にその愛が深く強くなっていく。知らず知らずにそんな自分がいるようです。
少しばかり前…、と言っても2011年の出来事(古)。国慶節に日本で帰国し地元長崎でニュースをみていた時でした。長崎市から上海市へ、梅屋庄吉像を寄贈のニュースが流れていました。
日中国交正常化40周年を控えて、色々な取り組みが行われている中、10年前に孫文像を上海市から長崎へ寄贈した事を発端に、梅屋庄吉像を長崎市からも上海市へ寄贈という粋な試みだったようです。
少し梅屋庄吉と孫文の関係を。
梅屋庄吉は長崎生まれ日活創業者の1人で実業家。香港で孫文と知り合い、その後多額の資金援助を行った人物。
「君は兵を挙げよ。我は財をもって支援す」という言葉を残したそうですが、その言葉通り支援の額は、今の貨幣価値でいうと1兆円を支援したらしいです。とんでもなーい額。
お金を孫文に投じただけではなく、孫文が結婚した宋慶齢の晩酌人でもあったり、孫文の死後、孫文の業績を後世に伝えるため現在の価値で1.5億円をかけて、4体の銅像を制作、広州と南京、マカオと黄埔(こうほ)に建立されています。
そのニュースを見て、何時かは何時かはと思っていたのですが、自宅が像が建立されている上海都心部から離れている事もあり、延び延びになっていたのですが、近所に用事があったので、時間を作ってようやく! 梅屋庄吉像を拝見しに行くことに。
上海中心部にある「紹興公園」。入り口には立派な石材で公園の名前が彫られています。普段の公園は市民がトランプに興じたり、日向ぼっこをする老人が集まる憩いの場。
そんな公園の中心部にありました、梅屋庄吉像。立派なひげを蓄えた勇ましい表情が上海という地に建立というのは、その姿をみて感傷的になってしまいました。
長崎生まれでなくとも、歴史が好きな方、上海街散策のついでに訪れてみてはどうでしょうか。
●「紹興公園」地図
紹興路62号 地下鉄1号陕西南路、9号線打浦桥が最寄り駅
今日の振り返り中国語の音源
●铜像 (tóng xiàng) 銅像 音源はココから
●绍兴 (shào xīng) 紹興 音源はココから
●公园 (gōng yuán) 公園 音源はココから