ただ、どうでしょう? 上で書かせてもらった記事を読んでいただき、「モバイルファースト」のコンセプトをしっかりと理解された読者の皆さんなら、何か「物足りない」と思いませんでしょうか。
PC・タブレット・スマホ以外に新しいデバイス出たらどうするの? なんて素朴な疑問が湧いてきませんでしょうか?
ここで声を大にして言わせてもらいたいのは、レスポンシブWebデザインは開発途中のデザインであり、最終形には到達していない、暫定的なデザイン手法であるということであります。そしてこのことを忘れないようにしてください。
まあこのレスポンシブWebデザインについては、単純にひとつの「便利なデザイン手法」と捉えてもらっておいても構わないかと思います。
実際、テーブルコーディングの時期から、Webデザインに関わらさせてもらってる僕などからすると、多様化するデバイス向けのコンテンツ制作に関して、制作者側が抱える「更新作業の効率化」を解決するために、開発された苦肉のデザイン手法、としか見えないこともありますし、それでスッキリと丸く収まったという感覚もあるんですが(笑)
もちろんそれは、デバイスごとにHTMLを用意していた制作者側からすると、大変ありがたいソリューションなんですけど。実際それぞれのデバイス表示の最大公約数的に、用意されたデザインがユーザーにとって本当に最適なのか?という点であったり、デメリットも幾つか残ってはいるのです。
そしてもっと大きいポイントとして、「モバイルファースト」というコンセプトで提唱されていた「ユーザーが本当に必要とすることにフォーカスすることで、これまでできなかった方法でのイノベーションが可能になる」という部分は、「デバイスごとに最適化した画面表示を提供するだけ」のレスポンシブWebデザインでは、とても到達できない点であることは確かなようです。
では、レスポンシブWebデザインの次に来るもの、もっと進んだデザインの手法・考え方は何でしょうか。