各国要人の不正蓄財疑惑が暴露された形となった「パナマ文書」の流出劇。中国でも習近平氏をはじめ最高幹部らの名が上がっており、政権は情報隠しに汲々としていると伝えられています。メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』では、パナマ文書が「中国経済の破綻から政権瓦解までに広がる可能性を秘めた超ド級のリーク」とし、その理由を詳しく解説しています。
【中国】ドミノ倒し的に中国を崩壊に導くパナマ文書の衝撃
● 習氏親族記載にピリピリ=「パナマ文書」情報を封鎖―反腐敗闘争に影響も・中国
中国は習近平のスキャンダル隠しに必死です。以前のメルマガでも、習近平や最高幹部たちの汚職情報やスキャンダル情報を持ってアメリカに逃亡した令完成(胡錦濤の側近で、習近平の反腐敗運動で失脚した令計画の弟)を、習近平政権は必死になって取り戻そうとしていることはお伝えしました。
● 中国の機密暴露か。米国に亡命した共産党要人のリークに震える習近平
それに加えて、今度は「パナマ文書」です。これは、「タックスヘイブン」と呼ばれる税金の安い国に巨額の富を投資する企業や団体、個人名と、その取引の詳細が記された極秘文書で、これが国際的に流出して話題となっています。
それによると、習近平の姉の夫、中国共産党序列5位の劉雲山政治局常務委員の親族、序列7位の張高麗副首相の親族が、それぞれイギリス領バージン諸島のペーパーカンパニーの株主になっていたとされています。要するに、不正蓄財で蓄えた金をタックスヘイブンへ移して、企業株主になることでマネーロンダリングをしていた疑いが浮上したわけです。
すなわち、チャイナ・セブンと言われる最高幹部の党中央政治局常務委員7人のうち、3人にそうした疑惑が浮上したことになります。加えて、2015年4月にはアメリカ政府当局がJPモルガンに対して、反腐敗運動を主導する王岐山に関する情報提供を求めており、要するに王岐山にも汚職疑惑が浮上していました。要するに習近平を含めて、最高指導部の半分以上に汚職疑惑が発覚したということなのです。
ご承知の通り、中国では、このスキャンダルを報じるニュース番組は放送を中断され、ネットでも閲覧禁止となっています。確かに、反腐敗運動を全面的に推進している習近平自身が不正蓄財していたということになれば、民衆の反発は必至です。中国の外務省も、記者からの質問に対して「雲をつかむような質問には答えられない」とトボけるしかありませんでした。
アメリカ司法省もこのパナマ文書を精査すると発表していますが、令完成の機密情報とともに中国要人の資金の流れが徐々に解明されていくことでしょう。そうなれば習近平政権はアメリカに弱みを完全に握られることになります。