求人ポータルサイト47求人.comが総務省の統計データ「平成24 年就業構造基本調査」を基にまとめたデータによると、“はたらくお母さんが多い都道府県”No.1は島根県ということが判明。対するワースト1位は神奈川県だ。
育児をしている女性の就業率は全国平均52.4%
総務省が発表した「平成24 年就業構造基本調査」は、平成24年10月時点の女性25~44歳の中で育児をしながら働いている人の割合を都道府県別にランキングにしている。調査では育児をしている女性の就業率の全国平均は52.4%、そして全国平均より就業率が低いのは就業率ワースト12都道府県となった。
就業率ワースト12都道府県
1位 神奈川県
2位 兵庫県
3位 埼玉県
4位 千葉県
5位 大阪府
6位 奈良県
7位 北海道
8位 東京都
9位 滋賀県
10位 山口県
11位 愛知県
12位 京都府
就業率上位は島根県など、日本海側に集中
育児をしている女性の就業率1位は島根県、それに続くのは山形県、福井県、鳥取県、富山県と日本海側の県が目立った。就業率下位は、都市部から周辺のベッドタウンとして栄える地域が目立つ。都市部よりも地方、特に日本海側の地域で就業率が高い点について、47求人.comでは「3世代世帯の多さ」と比例することが要因のひとつとみている。
47求人.com調査によると、3世代同居率が高い都道府県ランキング(厚生労働省「平成25 年国民生活基礎調査」)でも、上位の山形県、福井県、鳥取県、富山県がトップ5にランクイン(島根県は13 位)。3世代で暮らしている方が、子育てをしている女性が働きやすいという子育て環境の地域差がうかがえる。
人口は減っても女性の有業率は上昇傾向
平成24年10月1日現在の15歳以上人口(1億1081万5千人)のうち15~64歳人口(生産年齢人口)は8,002万7千人となっており、平成19年と比べると281万5千人の減少となっている。一方で、生産年齢人口の有業率は全体で0.1%増。特に女性の有業率1.4%増が有業率増の要因となっている。
さらに夫婦と子どものいる世帯で見た女性の有業率は、19年に比べて5%前後上昇。特に25歳~34歳女性の有業率が6%以上も上がっており、子どもを持つ女性の就業の必要性が問われる状況がうかがえる。
過去5年の間でみても、女性全体の有業率が上がっているだけでなく、子どもをもつ女性の就業の必要性が問われる時代になりつつある。今後子どもをもつ女性がより働きやすい環境になるためにも、都市部での保育施設の柔軟性や、3世代で暮らすことへの抵抗を軽減するなど、子どもを育てる女性の周りの環境を見直すことが必要となりそうだ。
(まぐまぐ編集部/まつこ)