解決からはほど遠い北方領土問題などで緊張状態にある日ロ関係。しかし無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』の著者・北野幸伯さんは、ロシア留学時に一番驚いたこととして、「ロシア人が皆親日だったこと」を上げています。この記事を読めば私たちの「ロシア観」、そして「自虐史観」も変わるかもしれません。
ロシアは、世界有数の「親日国家」なのか?
読者の鳥人さまから、こんなメールをいただきました。
「ロシアって、世界有数の親日国だった」って、本当でしょうか。
いつもメルマガ拝見させていただいている鳥人と申します。ロシアが親日国である、それも、「世界有数の」という認識って私のみならずほとんどの日本人にはないと思います。
親日国というと、一般的にはまず「台湾」と、最近では「インドネシア」やその他のアセアン諸国…という認識であろうかと思いますが、ロシアが親日国とは。
私の認識では日露戦争での恨みを持ち続け、それを大東亜戦争の終戦直前に不可侵条約の一方的反故とシベリア抑留者に対する非人道的な扱い、そして、現在に至るまでの北方領土の占拠…。そして、最近では中共の反日戦線への協力や、抗日パレードの開催や中共式典への参加…。これのどこが「世界有数の親日国」なのでしょうか。
(以下略)
鳥人さまの「ロシア認識」、日本ではきわめて一般的だろうと思います。説明が必要でしょう。まず、この鳥人さまが、この質問を送ってこられた背景から。3月12日号で、「中国との情報戦争は、すでにはじまっている」という話をしました。
2.戦争に「情報戦争」も含めた場合
軍事力を使うだけでなく、「情報戦」も戦争に含める場合があります。このケースでは、「戦争はすでにはじまっている」と考えられます。もちろん、はじめたのは日本ではなく、中国です。日本は「情報戦=戦争」を考えないので、「サンドバック状態」にある(例えば、中国は最近、国連で、「女帝を認めない日本の皇室は、女性差別だ!」という運動を開始しています)。
では、いつ「情報戦争」は、はじまったのでしょうか? 2012年11月にはじまったのです。なぜはじまったのでしょうか? 2012年9月、日本政府は、尖閣を「国有化」しました。これに中国が激怒して、「情報戦」を開始したのです。
とはいえ、目標は、情報戦にとどまらず、「尖閣のみならず沖縄を中国領にすること」にあります。昔からの読者さんは、もう聞き飽きていますね。そう、「反日統一共同戦線」戦略のことです。2012年11月、モスクワを訪問した中国代表団は、今後の「対日戦略」を明らかにしました。「平和ボケ」している日本人には、まったく想像もできない驚愕の戦略です。骨子は、
- 中国、ロシア、韓国で「反日統一共同戦線」をつくりましょう。
- 中国、ロシア、韓国で、日本の領土要求を断念させましょう。
日本に断念させる領土とは、「北方4島」「竹島」「沖縄」。日本に「沖縄」の領有権はない!- 中国、ロシア、韓国にとどまらず、【アメリカ】を「反日統一共同戦線」にひきいれましょう。
これ、新しい読者さんは、「トンデモ陰謀論」と思うでしょう? 証拠のページをはりつけておきますので、必ずご一読ください。いえ、日本人には想像もできない内容ですから、10回ぐらい読んで「事の重大さ」を理解してください。