砂糖の摂りすぎを抑えることで慢性疾患や虫歯、肥満などの予防につなげるを目的として、WHO(世界保健機関)が「成人の1日あたりの砂糖摂取量は25g程度までが望ましい」とする新指針を発表していたことをご存知でしたか?
近年では、白砂糖の摂りすぎについて、体を冷やしたり、アレルギー疾患を悪化させたり、低血糖症の原因になったりするといった意見も多く聞かれるようです。
改めて、「1日25g」というWHOの新指針から、砂糖摂取の際の注意点をご紹介します。
砂糖の摂取量 は、砂糖25gは「ティースプーン6杯ぐらい」
この「砂糖1日25g」という数字は、「糖類摂取量は1日のエネルギー摂取量の5%以下が望ましい」という指針からきたものです。
従来の指針では糖類摂取量はエネルギー摂取量の「10%以下」とされていたので、新指針では目標摂取量が半分になったことになります。WHOによれば、砂糖25gは「ティースプーン6杯ぐらい」の量とのことですが、自分ですべての食材を作っている人ならともかく、すべての食品に含まれる砂糖の量を把握するのは現代人にとっては至難のワザ。
なぜなら、 砂糖の摂取量 を25g以下に抑えるには、加工食品や飲料など「1日に口にするすべてのものに入っている砂糖の量」を把握する必要があるからです。
市販のドリンクにはどれぐらい砂糖が入っている?
WHOによると、スプーン1杯のケチャップには約4g、炭酸飲料1缶(350ml)には約40g程度の砂糖が含まれているそうです。炭酸飲料を1缶飲めば、1日の砂糖摂取量を軽くオーバーしてしまうことがわかります。
さらに、こうした飲料は最近では500mlサイズのペットボトルが主流のため、ドリンク1本あたりの砂糖含有量は50~70g程度と、摂取目標の2倍以上の数値になってしまうことも珍しくありません。これは砂糖の含有量の多さが指摘されているエナジードリンクなどでも同様です。
また、一般的な缶コーヒー(190ml・微糖タイプやブラックは除く)にも1本あたり15g程度の砂糖が含まれているため、1本飲めば1日の目標量の半分以上の砂糖を摂ったことになります。
パンやお惣菜にも注意が必要
上記のケチャップやソースに限らず、市販されている加工食品の多くに砂糖は使用されています。菓子パンでなくても、食パンなど市販のパンのほとんどには砂糖が使用されていますし、コンビニやスーパーなどで販売されているお惣菜に含まれる砂糖の量は、購入者にはわかりにくいものです。
こうした理由から、肥満や生活習慣病、アレルギー疾患などが気になる人は、まず砂糖含有量の多いジュースや缶コーヒーを飲むことを控えて、できるだけ調理した人や成分のわかる食品を摂ることを心がけるようにするとよいでしょう。
参考:『WHO calls on countries to reduce sugars intake among adults and children』(WHO)
執筆:Mocosuku編集部
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