6人に1人の子供が貧困にあえいでいるという日本。そんな子供たちを救おうというボランティア活動「子ども食堂」が各地に広がりを見せていますが、その趣旨に共感した1人の女性がユニークな食堂を開きました。無料メルマガ『おやじのための自炊講座』では、ちょっと珍しいそのシステムを紹介しています。
子ども食堂
皆さん、お元気ですか。ジミヘンです。
「子ども食堂」というボランティアによる試みが全国に広がっているという。貧困家庭の子どもたちに、無料または格安で食事を提供する民間の活動を指す。テレビで紹介された東京都内の「子ども食堂」の場合は、こんな内容だった。
運営しているのはボランティアの人たち。子どもは無料、大人は300円で、月に2回、夕食を提供しています。
栄養バランスを考えたメニュー。食材のほとんどは寄付でまかなわれています。
利用しているのは、共働きで食事の支度をする余裕のない家庭や、経済的に苦しいシングルマザーの子どもなど、さまざまです。
子ども食堂は、単に貧困を救済するということだけではなく、子どもたちの交流の場になっている。政府は、非正規雇用の是正という抜本的な問題に手を付けず、生活保護制度でやれという姿勢だが、現実はそう簡単ではない。政府・行政ができないことを民間の温かい心をもった大人たちがやり始めた。
子ども食堂に共感する1人の女性が、おもしろい試みの食堂を始めた。店名は「未来食堂」。店主が考えるコンセプトは「あなたの『ふつう』をあつらえる」である。
「美味しいもの」ではなくて、「その人にとって美味しいもの」を出すお店はどうだろう。今の消費型の「食」に疑問を持つ自分だからこそできる食べ物屋は無いだろうか。この気付きが、未来食堂の始まりでした。
(店主のブログ日記より抜粋)
店のルールが変わっている。
・メニュー…日替わり1種類のみ。おひつごはんおかわり自由。900円。
・あつらえ…定食の小鉢を自由にあつらえることができる。400円。
・まかない…50分間の手伝いをすれば、1食無料。
・ただめし…「まかない」をした誰かが、置いていった1食。
・おとしもの…客が持ち込んだ飲み物は、その半分を置いて帰るルール。他の客は自由にそれを飲むことができる。
壁には冷蔵庫の中に残っている食材が書き出されており、客はそれを使う料理を(あつらえとして)注文する。食材を無駄にしない。過大な仕入れや食材の廃棄をしないという店主の強い意志を感じる。
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