韓国が配備を検討している「高高度防空ミサイル(THAAD)」を巡り、政府間レベルでの緊張が高まっている中韓両国ですが、民間レベルでもギクシャクとした関係になりつつあるようです。メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』では、韓国で中国人観光客へのボッタクリが横行し中国人の間に嫌韓感情が広がっているという事実を紹介、韓国の負の連鎖パターンは観光分野でも発動してしまっていると記しています。
【韓国】ボッタクリの横行で、中国人に広がる「嫌韓」
旧正月の連休で、中国人の海外旅行先の第1位がタイ、2位が日本、3位が韓国だったそうです。昨年は韓国が2位だったのですが、日本に逆転されたとのこと。昨年、日本を訪れた外国人観光客は1,974万人で一昨年から47%増、韓国は6.8%減の1,323万人だったということで、韓国の観光業界は危機感を募らせています。
● 翼をつけた「観光日本」…気まずい関係の韓国人も大歓迎(1)
その背景には、韓流以外に観光客を呼びこむ魅力がなく、見どころや食べ物、土産物などが貧しいことが挙げられていますが、冒頭の朝鮮日報は、韓国で中国人観光客に対するボッタクリが横行し、二度と韓国には来たくないという人が増えていると報じています。
韓国警察庁によると、春節連休を含む2月1日から14日にかけて、外国人客に対する偽物(模造品)販売、無登録宿泊所の運営、タクシー・ワゴンタクシーの違法営業など414件の違法行為を摘発し、104人を立件したと発表したそうです。これは昨年の春節期間(149件)に比べ、177%も急増したといいます。
以前のメルマガでも、韓国旅行で不愉快な思いをする中国人が多いことをお伝えしましたが、韓国経済の低迷によって詐欺やボッタクリがますます増えているということなのでしょう。実際、産経新聞の元支局長が名誉毀損で訴えられた事件など、最近の韓国での政府による言論弾圧、あるいは裁判の判決などを見ていても、ほんとうに先進国なのかと疑いたくなるようなことがいくつもあります。
人民日報も2月18日、「韓国は中国人観光客を招致して騙している」という見出しで、自国民に警告しているほどです。こうした違法行為によって、中国人観光客の韓国への再訪問率は20%程度しかないそうです。
● 韓国は中国人客を招いて騙す=人民日報 中国共産党がキレた!?
同様の記事は人民網日本語版でも見ることができます。
ただし、中国も韓国以上の詐欺大国で、中国には「すべてはウソ、ウソではないのは詐欺師だけ」という諺があるくらいですから、目くそ、鼻くそで、たぬきときつねの化かし合いのようなものです。ただ、詐欺の被害にあう他国の人にとっては、たまったものではありません。
もともと韓国では観光客と地元商店とのトラブルが多かったため、2013年にソウルで「観光警察」という観光地での犯罪予防の組織を導入しました。しかし、ほとんどが道案内をするだけで、犯罪抑制に対してはまったく機能していないと、疑問視する声も多かったのです。
● 韓国・観光警察の活動大半を「道案内」が占める、「犯罪抑制はどうなった?」と疑問視する声も―韓国メディア
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