2月16日から始まった日銀によるマイナス金利の適用について、国内外で様々な意見が上がっています。無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』では、世界3大投資家の1人、ジム・ロジャーズ氏の手厳しい発言を紹介。さらに「現在の世界経済の混乱の原因を作ったのは中国ではなくアメリカだ」という氏の意見もあわせて掲載しています。
世界3大投資家ジム・ロジャーズ「リーマンショックよりもっとひどい時代がやってくる」
中国経済の悪化がとまりません。
中国の1月輸出11%減…7か月連続で前年割れ
読売新聞 2月15日(月)14時25分配信
【北京=鎌田秀男】中国の税関当局が15日発表した1月の貿易統計によると、輸出は前年同月に比べ11.2%減の1,774億ドル(約20兆円)と急減し、7か月連続で前年割れした。
欧州連合(EU)や米国、日本など主要な貿易相手国への輸出が軒並み減少した。
内需の弱さから、輸入も18.8%減の1,141億ドル(約13兆円)と大幅に減り、15か月連続のマイナスとなった。
貿易縮小に歯止めがかからない状態で、中国経済の減速懸念がさらに強まりそうだ。
輸出は1月、前年同月比でマイナス11.2%。輸入は、マイナス18.8%。
中国の経済統計、GDPなどはいくらでもごまかせます。しかし、貿易統計は、「相手国」がいるのでウソがつけません。中国、「昨年GDPは6.9%増加した」と発表していますが、信じている人は「世界中に1人もいない」状態です。
こんな中国経済の未来について、「世界3大投資家」の1人ソロスさんは、「ハードランディングは不可避!」と断言しています。
2016年1月21日の発言。
ソロス氏:中国のハードランディングは不可避、株投資は時期尚早 (2)
Bloomberg 1月22日(金)9時54分配信
(ブルームバーグ):著名投資家ジョージ・ソロス氏は21日、中国経済がハードランディングに直面しており、こうした状況は世界的なデフレ圧力の一因になるだろうと述べた。
同氏はまた、中国情勢を考慮して、自分は米株の下落を見込んだ取引をしていると説明した。
ソロス氏はスイス・ダボスでのブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「ハードランディングは事実上不可避だ」と指摘。
「私は予想しているのではなく、実際に目にしている」と語った。
さて、「世界3大投資家」といえば、ソロスさん、バフェットさん、そして、ジム・ロジャーズさんです。ジムさんは、世界経済の現状と未来をどう見ているのでしょうか? 日経ビジネスオンラインにインタビューが載っていました。
日銀マイナス金利について
米FRBが利上げに踏み切ったのに対し、日銀は「マイナス金利」を導入し、世界を驚かせました。これについてジムさんは、どう考えているのでしょうか?
私はこれが日本経済、そして世界経済にとってもプラスになることは何1つないと思っている。
時間の無駄だよ。
混乱を一時的に回避する手段にはなるかもしれないけれど、根本的な解決にはなっていない。
だそうです。厳しい意見ですね。
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