日本で生まれた「絵文字」がそのまま英語で「Emoji」として認知され、世界中に広まっていることはよく知られています。では、各国でいちばん多く使われている絵文字は?『メルマガ「ニューヨークの遊び方」』で、興味深いレポートが紹介されています。
世界は、笑顔と愛でできている?! Emojiレポートを読み解く
Sushi(寿司)、Samurai(侍)、Kawaii(可愛い)…など、日本語がそのまま英語として用いられるようになったケースは多々ある。
Emoji(絵文字)もその1つ。
携帯電話で文章のメッセージをやり取りできるようになったかなり初期の頃から、日本で生まれた『絵文字』は、近年、いつの間にやら、世界中に普及した。
アメリカでは、2013年8月に人気ポップシンガーのケイティ・ペリー(Katy Perry)さんが、ほぼずっと『絵文字』を交えた歌詞だけが表示されるという、極めてユニークな新曲のミュージック・ビデオを公開して大きな話題を呼んだこともある。
〔ご参考〕日本生まれの「絵文字」(Emoji)、アメリカで大ブレーク中
それから約2年が過ぎつつある今、『絵文字』は、ますますアメリカに定着。もはや、アメリカだけでなく、スマートフォンでメッセージのやり取りをする習慣がある先進諸国では、すっかり『絵文字』は当たり前のものになっているようだ。
このような状況の中、世界の国々の様々な言語において、どのような『絵文字』が最も使われているのか、言語別(英語、スペイン語については国別にも統計を取っている)に調査したというその名も
「絵文字レポート」(Emoji Report)
というレポートが、アプリ・メーカーのSwiftkey社から発表された。
〔ご参考〕SwiftKey Emoji Report April 2015
英語、フランス語、ドイツ語、ロシア語、スペイン語、ポルトガル語、アラビア語、トルコ語、マレーシア語など等、この広い世界には、多様な言語が存在する。「コトバは文化の一部」であり、言語が異なれば、日常的に頻繁に使われる表現や言い回しや、単語も変わってくる。
例えば、英語では、
I love you.
という表現は非常に一般的で、恋人や夫婦間ではもちろんのこと、親子や兄弟姉妹、さらには、友人の間でも、よく用いられることがある。小さな子どもがパパやママに
I love you, Daddy!
とか、
I love you, Mommy!
などと言っている様子も、普通に日常的に見かけたりする。
でも、日本語では、まぁ、普通、ほとんど
「私はあなたを愛しています。」
という表現は、日常生活の中で使われることはない。友人や、親子、兄弟姉妹の間ではもちろんのこと、夫婦や恋人同士でも、
「私はあなたを愛しています。」
などと、滅多に言わないだろう。そもそも、
「愛する」
というコトバ自体、日常生活の中で、ほとんど使われることはない。
なぜ、こういう風になるかと言うと、要するに、
「コトバは文化の一部」
であるためだ。
コトバとしては、日本語にも英語の「Love」と同じ意味と定義される「愛する」という単語はあるけれど、文化的、慣習的によく使う単語と、そうでもない単語が存在するわけだ。
じゃぁ、『絵文字』の場合はどうなのか? やっぱり、文化によって、人気の絵文字は変わるのか?? そんな素朴な疑問から、この調査レポートは作られた。